展望
下半期のGlシリーズ開幕戦!芝短距離路線の王者に輝くのは?
2021年9月27日 10:05配信
今年のスプリンターズステークスは逃げ馬、前半のスピードに優れた馬がたくさん集まった印象。前半の流れが速くなると、レコード決着もあるかもしれない。
注目の1頭、レシステンシアも前へ行く馬。ここ3走は逃げていないので今回もハナ争いに加わることはないが、その直後あたりにはつけたいところ。逆に行きたい馬が多いぶん位置取りが後ろになりすぎるとリスクが出てくる。
1600m戦などでは道中のラップが緩むとかえって良くない馬だが、1200mだと遅いラップは生じないので、この馬には向いている。セントウルSと同様に良い位置を取れるようなら、好結果に繋がりそうだ。
ダノンスマッシュは前哨戦を使わずに直接本番へ向かうことを選んだ。春は香港のチェアマンズスプリントに出走したが、良いところのない6着。いまの香港スプリント界はやや手薄になっているので、この結果は物足りない。年齢的にも6歳になっているだけに勢いが落ちてはいないか心配ではある。ただスプリントG1は何度も好走する馬が多いし、3月には高松宮記念を勝っているわけだからいきなり衰えるということもないはず。この馬は差しにも回れるので、逃げ・先行勢が崩れてくるようだと鮮やかな差し切りもある。
ピクシーナイトはセントウルSでレシステンシアをきわどいところまで追い詰めた。その前のCBC賞では速い馬場にも対応したし、スプリント戦は合っているという印象だ。この距離だと今回も差しに回ることになるだろうが、この馬も前崩れの展開を利して好走する可能性がある。
モズスーパーフレアはとにかくハナへ行きたい馬。ここ10戦連続で逃げている。今回はビアンフェにメイケイエールと逃げたい馬が多すぎるので楽ではないが、強い意志で前へ出していけば、とりあえずハナだけは切れるのではないだろうか。
メイケイエールはメンタルの問題から抜け出せずにいる。スタートが速いタイプではないが、おそらく今回も抑えがきかずにハナへ並びかけていくことになるのではないだろうか。その形だと勝ち負けは難しいが、ちょっと面白いのが道悪になったとき。ミッキーアイル産駒は重・不良もこなすし、この馬自身重馬場の小倉2歳Sを勝っている。ちょっと気にしながら走るような路面になるとかえってプラスに働くかもしれない。
クリノガウディーはひところ不振に陥っていたが、オープン特別・リステッドと連勝のあとセントウルS3着と完全に復調してきた。昨年のスプリンターズSは5着でそう悪い競馬ではなかったし、昨年の高松宮記念は4着降着になったとはいえ1位入線。G1で好走するだけの地力は備えた馬だ。
text by 須田 鷹雄