展望
コントレイルら各世代の代表格が中距離頂上決戦に挑む!
2021年10月26日 15:12配信
今年の天皇賞秋は、各世代の代表が集まって豪華メンバーとなった。東京コースに実績のある馬ばかりで、ハイレベルな戦いが展開されそうだ。
5歳世代の代表格はグランアレグリア。大阪杯では4着と敗れたが、2000mが長かったというよりは重馬場に泣かされたという印象。中距離に対応できる折り合いはついていた。もともと気性に問題を抱えていた馬がいったん1200mまで使ったのでそこからの距離延長は難しいかと思われたが、1600mでは既に結果を出している。やはり鞍上がルメールというのは大きいし、ここもしっかり導いてくれそうだ。
4歳世代の代表はコントレイル。こことジャパンカップを使って引退の予定。三冠馬なので適性距離も幅広いのだろうが、中距離では特に強そう。2歳時の東スポ杯はかなり強烈な印象だったし、ペースが向かないはずの皐月賞も苦にしなかった。東京芝2000mはベスト条件の可能性もある。3歳以降は極端に速い上がりタイムを出してはいないので、平均ペース以上で上がりがかかったほうがよいかもしれない。
3歳世代の代表はエフフォーリア。エピファネイア産駒なので菊花賞に向かってもよさそうに思えるが、迷わずこちらを選んだことにはそれなりの根拠があるのだろう。ここまでに挙げた3頭の中では道中の位置がいちばん前になりそう。積極的な位置取りを生かして好結果に繋げたい。
世代別でいちばん層が厚いのは5歳世代。ワールドプレミアは今年の天皇賞春を制覇。2000mはちょっと短い印象だし若葉S以来という久々になるので対応できるかどうかが課題。終いは良い脚を使う馬なので、前半どこまで離されずに付いていけるか。
カレンブーケドールも2000mがベストではないだろうが、秋華賞2着もあるしワールドプレミアよりは対応できそう。しかも東京コースはいちばん得意としている。ちなみにここで2~5着するようだと、重賞未勝利馬の最高本賞金記録を更新することになる。現在の記録保持者はサウンズオブアースで4億5485万円。カレンブーケドールはいまの時点で4億4720万円となっている。
5歳馬ながら4連勝中の上がり馬ヒシイグアスは、2勝クラスからG2まで一気に階段を駆け上がってきた。G1の壁というのはかなり高いものだとは思うし8カ月の休み明けは不安だが、大一番に強い堀厩舎だけに不気味さがある。
4歳のポタジェはとにかく堅実な馬。これまで11戦を消化してすべて馬券圏内に収まっている。重賞では3,2,3着なのでG1で勝ち切るのは難しいかもしれないが、相手なりに走る馬なので上位争いに顔を出す可能性もある。
text by 須田 鷹雄