展望
グランアレグリアが連覇か?多彩なメンバーが最強マイラーの座を狙う!
2021年11月16日 11:24配信
天皇賞秋で3着に終わり、距離をこなせることを証明できなかったグランアレグリア。ただひどく折り合いを欠いたというわけではなく、距離短縮で臨む1600mのマイルチャンピオンシップならば真価を発揮できることだろう。阪神芝1600mは桜花賞、昨年のマイルCSと結果も出している舞台でベスト条件に近い。極端な消耗戦になって上がりがかかった場合だけが心配だが、基本的にはプラス要素の多い条件だ。
シュネルマイスターは毎日王冠を制しての参戦。春には弥生賞2着もあり、スタミナに余裕のあるマイラーという安心感がある。通常3歳馬が古馬に合流するときには通用するかどうかのリスクがあるが、この馬は安田記念3着・毎日王冠1着と既に結果を出しているのでその心配もない。グランアレグリアを倒して天下取りを宣言するためにはこれがおそらく最後のチャンス。次代のマイル界を担う者として存在感を示してほしい一戦だ。
インディチャンプは今年に入っての3戦が4,3,4着。6歳ということもあって一時期ほどの勢いはないが、衰えたというわけでもない。一昨年のこのレースは優勝、昨年は今回と同じ阪神での実施で2着。相性の良いレースだけに、人気2頭に割って入るような競馬を期待したい。
サリオスはG1勝ちの2歳時、皐月賞とダービーで2着していた3歳時に比べてすっかり勢いが落ちてしまった。まだまだ諦めたくはない馬だが、変わってくるにはなにかきっかけが必要かもしれない。2000mも楽々こなせる馬なので、前半が速いペースになってスピード優先の馬たちが苦しくなると、それに代わって台頭する余地がありそうだ。
グレナディアガーズは京成杯オータムハンデで1番人気を3着と裏切ってしまったが、実質的なトップハンデ(3歳馬の56キロは古馬58キロに相当)だったし、それまでの重賞では経験していない差しの競馬をこなしたことは収穫になる。今回は朝日杯フューチュリティステークスを制した阪神芝1600mへのコース替わり。先行するのか再び差しなのかは分からないが、プラスになるコース替わりである可能性は高い。
ダノンザキッドははじめてのマイル戦となった富士ステークスで2番人気4着。初距離に加え休み明けでプラス22キロだったので、試運転としてはまずまずだったのではないだろうか。安田隆行厩舎も中長距離よりはマイル以下を得意にしている面があり、マイルG1への挑戦が成功する可能性はある。
サウンドキララはスワンステークス組の中では最先着していた馬。牝馬G1では2着もしている馬で侮れない。脚質的に展開待ちの面はあるが、差しが届く流れならば上位に食い込んできてもおかしくない。
text by 須田 鷹雄