展望
3歳世代はマイル路線も混戦模様…多くの馬に優勝のチャンス!
2022年5月3日 10:15配信
今年の3歳世代はクラシック路線もマイル路線も混戦模様。NHKマイルカップも多くの馬に優勝のチャンスがありそうだ。
ダノンスコーピオンはアーリントンカップを優勝しての参戦。朝日杯FS3着の実力馬でもあり、今回は大きな注目を浴びる存在だ。ここまでのキャリアで唯一の大敗が共同通信杯(7着)。その敗因が1800mという距離だったのか東京コースだったのかによって今回の結果も大きく変わってくる。
セリフォスは重賞2勝を含む3連勝から朝日杯FS2着。当時の優勝馬ドウデュースは皐月賞~ダービーに向かったので、マイル路線ではセリフォスが総大将ということになる。ダイワメジャー産駒はカレンブラックヒル、メジャーエンブレム、アドマイヤマーズとこの10年で3頭が優勝しておりこのレースと相性が良い。東京コースははじめてだが中京と新潟で左回りはこなしているし、大きな問題にはならない。
インダストリアは弥生賞で5着と敗れたが、上がり3ハロンのタイムはメンバー中1位だった。デビューからの4戦すべてで上がり1位をマークしており、決め手には自信があるタイプ。半兄のケイデンスコールはこのレースで2着だったが、父がロードカナロアからリオンディーズにかわりスタミナの余裕はありそう。その点を生かして兄の雪辱を果たしたいところだ。
ジャングロはニュージーランドトロフィーを制しての参戦。ニュージーランドトロフィーが中山に移って以降、NHKマイルCと連勝した馬はカレンブラックヒルしかいないのでイメージよりも難しい一戦になるが、重賞を勝ったこと自体がマイナスになるはずはない。今回逃げる馬はおそらくこの馬。東京で1600mだと守備範囲ぎりぎりだが、自分でペースを決められるので悔いの残らない競馬はできる。
マテンロウオリオンはニュージーランドトロフィー2着。過去の傾向だとニュージーランドトロフィーから来た馬は惜敗組のほうが本番で走っている。そしてこの馬もセリフォスと同じダイワメジャー産駒。左回りの重賞(中京で行われたシンザン記念)も制しており、ファンのイメージ以上に好走の可能性がありそうな1頭だ。
プルパレイはデビュー当初逃げる競馬をしていたが、脚質転換してすっかり差し馬に。完全に差す競馬を自分のものにしているし、血統的に距離は問題なさそう。東京コースの経験も武器になる。キングエルメスは絶好調・矢作芳人厩舎が送り込む1頭。前走のアーリントンカップ(3着)は休み明けだったし、使われた上積みはある。距離は違うが東京の重賞(京成杯2歳S)を勝っている強みを生かしたい。
text by 須田 鷹雄