展望
ダート頂上決戦!圧倒的実績のテーオーケインズが連覇狙う
2022年11月29日 09:28配信

チャンピオンズカップに限らず、ダートの中距離路線は大きいタイトルを取った馬がそのまま複数回好走することが多い。ただ今回はその該当馬が少なく、まだ実績のない馬にも一定のチャンスがある。
登録馬の中で圧倒的な実績を誇るのがテーオーケインズ。前走でJBCクラシックを勝ったばかりだが、昨年のチャンピオンズCと帝王賞も勝っておりG1・Jpn1競走を3勝している。JBCからチャンピオンズカップはレース間隔が短いため避ける馬もいるが、昨年もこなしているローテ(昨年はJBCクラシック4着)だし問題にはならない。位置取りも安定している馬だし、大きく崩れるシーンは想像しづらい。
3歳のクラウンプライドはJBCクラシック2着。春にはドバイに遠征してUAEダービーを勝っており、環境の変化に強いことが強み。前走は逃げたが前々走の日本テレビ盃(2着)は道中3番手と「自分で競馬を作れるタイプだがハナにはこだわらない」という脚質も武器になってくる。
ジュンライトボルトはデビュー以来ずっと芝を使われてきたが、3走前にはじめてダートを使いリステッド2着。そのあとリステッド1着、シリウスS1着とダートでは3戦してすべて連対している。キングカメハメハ産駒にはダートを得意とするタイプも多いが、芝でそれなりに走っていたために発見が遅れただけで実はかなりのダート巧者という可能性もある。G1レベルでも楽しみな馬だ。
グロリアムンディも芝からダートに転じて新たな才能が開花したキングカメハメハ産駒。ダート4連勝のあとアンタレスSで2着。そのあと芝G1の宝塚記念に挑戦してさすがに12着と大敗したが、ダートに戻ればまた期待できる。アンタレスS2着は1着がオメガパフュームなので仕方ない面があるし、後方から来た馬が1,3,4着となった中で道中4番手からよく粘っていた。
ノットゥルノは今年のジャパンダートダービー優勝馬。ただ初の対古馬戦となった日本テレビ盃では7着と大敗した。世代限定戦で好走しても古馬への合流で苦戦する馬というのはいるので心配ではある。左回りでの好走歴がないというのも課題になりそうだ。ただ3歳世代のダート路線を代表する馬の1頭であることは間違いないので、なんとか先輩に食らいついていきたい。
ハピも3歳馬。ジャパンダートダービーでは4着だったが、対古馬のG3では3,2,4着とそれなりに好走している。いきなりG1でトップを目指すのは大変かもしれないが、差差し馬向きの展開ならそれなりに戦えるはずだ。
text by 須田 鷹雄