展望
豪華メンバー勢揃い!スターズオンアース、ソダシ他人気馬を考察
2023年5月9日 12:30配信
今年のヴィクトリアマイルはかなりの豪華メンバーとなった。その中でも注目を集めるのがスターズオンアース。牝馬三冠こそ逃したが、今年は大阪杯ハナ差2着で牡馬相手でも健闘。前残りの色彩が強いレースで1頭だけ追い込んでおり、能力の高さをうかがわせた。秋華賞で3着に終わったのは内回りコースの影響もあったと思われるので、広い東京コースに替わることは歓迎。牝馬同士の一戦なら上位争い必至だろう。
ソダシは昨年の優勝馬。ダートや中距離もそれなりにこなす馬だが、ベスト条件は芝のマイル、それも広いコースのマイル戦だ。キレる馬ではなく好位からしぶとく残す馬なので、今年はまずこの馬が抜け出し、スターズオンアースの猛追をどこまでしのぐかということになりそうだ。相手のキレが削がれるという点で、馬場が渋ったりするとソダシのほうが有利になってくる。
ナミュールは阪神JFや桜花賞など肝心なところで枠順や展開に泣かされたが、オークス3着、秋華賞2着とよく走っている。東京新聞杯2着はそこまで強い相手とのレースではなかったが、古牡馬相手のレース、速い時計に対応できたことは収穫だった。その東京新聞杯のようにある程度位置を取るか、以前のように追い込みに賭けるかは陣営の判断次第。その判断と展開が噛み合うと優勝争いにも絡んできそうだ。
ナムラクレアは1200mを中心に使われているが、桜花賞3着とマイルの実績も一応は持っている。距離は正直長いようにも思うが、かつてはストレイトガールが距離をこなしてきたような例もあり、チャンスが無いとは言えない。桜花賞のときは内枠を生かした印象だったので、今回も効率の良い、ロスのない競馬をしたい。
ソングラインは昨年のヴィクトリアマイルでは5着だったが、NHKマイルC2着、富士Sと安田記念1着とこのコース自体とは相性が良い。昨年勝ったサウジのレースで10着と敗れた後だが、もともとこの馬は好走と凡走がはっきりしている。桜花賞15着のあとNHKマイルC2着、阪神C15着のあとサウジで優勝とあっさり復活してくる馬。差し馬向きの流れになったら上位争いに食い込んでくる。
スタニングローズは秋華賞勝ちのあとエリザベス女王杯14着、中山記念5着だが、前者は馬場が向かなかったし、後者は展開が向かなかった。それより今回は1600mという距離が課題。マイルの流れに乗っていけるかどうかだろう。
メイケイエールは左回りにこだわってここを選んだ。本来マイルはこなせる距離だが、1200mを続けたあとの距離延長となるといままで以上に折り合いが課題になる。真ん中から内の枠を引いて、壁を作りやすい形にしたい。
text by 須田 鷹雄