展望
かなりの豪華メンバーとなったNHKマイルC!
2024年4月30日 12:19配信
今年のNHKマイルCはクラシック路線から転戦してくる馬がいるため、かなりの豪華メンバーとなった。
まずはジャンタルマンタル。朝日杯FSの勝ち馬が皐月賞3着からここへ向かってきた。皐月賞は早めに抜け出し勝ったかと思わせるシーンがあったが、最後に捕まって3着。レース運びによっては2000mもこなせるとは思うが、マイルのほうが安心感があるのは事実だろう。その強さを疑う余地はないが、上がりタイムを極限まで問われる形になると好ましくない。前半が流れて後半のタイムがかかるほうがよい。
阪神JF馬アスコリピチェーノは桜花賞2着からの参戦。桜花賞ではステレンボッシュに4コーナーで先手を打たれ不利な形になったが、それでも最後伸び直してきて2着を確保したあたり、やはり力がある。牡馬の一線級と戦ってどこまでやれるかは未知数だしこの馬も上がり勝負は避けたいが、有力馬の1頭であることは間違いない。
ゴンバデカーブースはホープフルS取消後、3歳になって最初のレースがここ。順調さを欠いたあとのぶっつけ本番はやや不安だが、能力を出し切ればGI馬2頭に迫ることも考えられる。サウジアラビアロイヤルCのレースぶりから上がり勝負への対応力もありそうで、GI馬2頭とタイプが違うぶん、展開次第では逆転も期待できそうだ。
そのサウジアラビアロイヤルCで2着だったのがボンドガール。桜花賞への出走は叶わなかったが、ニュージーランドトロフィーで2着し力のあるところを見せた。ニュージーランド組は勝ってきた馬よりも惜敗組のほうが本番で走る傾向があり、その点ではこの馬やユキノロイヤルもファンのイメージ以上に走れる可能性がある。
もちろん当時の勝ち馬エコロブルームも、勝ってきて悪いということはない。ニュージーランドトロフィーが1600mになって以降、本番と連勝を決めた馬はカレンブラックヒルだけだが、この馬はダイワメジャー産駒で先行タイプという共通点がある。
ノーブルロジャーはシンザン記念勝ち、毎日杯2着からの参戦。シンザン記念は実質的に1勝クラスに近いメンバー構成だったが、連続で重賞を好走してきたことで能力を示している。スタミナに余裕があるので消耗戦になると出番がありそうで、前走が重馬場だったことを考えると他馬が嫌がるぶん道悪も悪くない条件だ。
ディスペランツァは2000mでの勝ち鞍もあるが、ここ2走を考えるとマイルのほうがベター。自分で競馬を作れるタイプではないが、決め脚はここでも通用しそう。ダノンマッキンリーはセール時2億4200万円の高馬。能力はあるがワンペースなところがあるので、中京芝1400mから東京芝1600mへのコース替わりは大きな課題になる。
text by 須田 鷹雄