展望
宝塚記念を分析!今回の主役はドウデュースか?
2024年6月18日 15:40配信
宝塚記念は登録時点で13頭。昔の宝塚記念は頭数が集まらない傾向があったが、そのときに近い雰囲気になった。その時代の宝塚記念は堅い決着が多かったが、今年はどうなるだろうか。
ドウデュースが今回の主役と言えるだろう。ドバイターフでは5着と敗れたが、そもそもこの馬はふだんトレセンのプールを多用する調教スタイルで、海外遠征は調整が難しい面がある。5着といっても道中の位置取りや展開次第ではもっと上があったかもしれない内容だったし、馬の状態自体は悪くなさそう。ハーツクライ産駒は京都をこなせる馬とこなせない馬が分かれる傾向にあるので、心配な面といったらそのくらいだろうか。
ジャスティンパレスは京都芝2200mの成績も良いディープインパクト産駒。本質的にはもっと距離があったほうが好ましい馬だが、阪神で行われた昨年の宝塚記念でも3着しているし、この距離でも走れる。最近は初手の位置取りをさげたぶんアタマまで届きにくくなっているように思うが、今回は頭数そのものが少ないので、前に近い位置を取りやすく、そのぶん勝機も巡りやすいだろう。
ベラジオオペラは大阪杯の覇者。今回のコースでも京都記念2着がある。脚質に自在性のある馬で、大阪杯のときは好位の競馬を選択したらそれがレースの展開とうまくはまった。地力ですべてをねじ伏せるというタイプではないが、今回とる戦略と展開が噛み合うと、自分より人気のある馬たちを逆転する可能性がある。
ローシャムパークは大阪杯で2着。序盤のスローを見て捲り上げた戸崎騎手の好騎乗だった。最近の競馬では香港カップだけが大きな着順(8着)になっているが、これは沙田芝2000mでかなり不利な外枠を引いた結果。京都芝2200mならそういった心配はない。晩成タイプでいまが充実期。タイトルをモノにしたいタイミングだ。道悪は重馬場で一度大敗しているが、血統そのものは道悪歓迎のタイプである。
ブローザホーンは京都実績豊富だし、準オーブン時代にこのコースの不良馬場で圧勝しているので、馬場が渋ると怖い存在。後ろから行って外を回す競馬になりがちだが、この頭数なら極端な距離損をすることもない。今年の宝塚記念が京都になっていることで得をしそうな1頭、不気味な存在だ。
プラダリアは京都新聞杯でベラジオオペラを負かしているし、これも京都大歓迎の馬。好位をとって直線見せ場を作りたいところ。皐月賞馬ソールオリエンスはここ3走大敗が続いてすっかり株を下げているが、豪脚を見せた皐月賞は不良に近い重馬場。週末は雨の予報も出ており、降った量によっては復活の可能性が出てくる。
text by 須田 鷹雄