展望
今年の秋華賞は世代の有力馬が揃う!
2024年10月8日 12:00配信
桜花賞馬・オークス馬を筆頭に世代の有力馬が揃う今年の秋華賞。盛り上がりも例年以上のものになるだろう。
桜花賞馬ステレンボッシュはここまでパーフェクト連対。決め脚に賭けるタイプだが、京都で行われる秋華賞は差し競馬が多い。極端に後ろから4コーナーで大外ということになると届き切らない可能性もあるが、全くの不発ということは考えられない。直線良い脚を使って上位争いには加わってくるだろう。
オークス馬チェルヴィニアは能力の高さは間違いないのだが、右回りへの対応が問題。ここまで5戦で唯一の大敗である桜花賞は、キャリア唯一の右回り。そのときだけでなく、調教でも右回りはぎこちなさがあるというか、直線に向いて左手前に替えるところでもバタバタする感じがある。使ってくる以上はこなせると陣営が考えているのだろうが、左回りの適鞍がないという事情もある。
クイーンズウォークは中京で行われたローズSに勝利。この馬も左回りがベターだと言われてる位が、新馬・未勝利の内容を見る限り完全なサウスポーというわけではなさそう。距離は2000mくらいがちょうどよいだろうし、軽く雨が降るようなことがあると追い風になる。本番より前哨戦に強いタイプの匂いもしなくはないが、まだ分からない面はある。
ボンドガールは重賞での2,3着が4回あるのに1着は新馬戦だけと、勝ち運のない馬。ダイワメジャー産駒なので2000mはどうかと思っていたが、紫苑Sの3着である程度こなしてみせた。ただ、勝ったクリスマスパレードや2着のミアネーロを含め、紫苑S組の評価はなかなか難しい。紫苑Sが1分56秒6というレコードになったように、当時の中山競馬場はかなり特殊な馬場状態だった。紫苑SがG3に昇格した2016年以降、18年以外はなにかしら紫苑Sが馬券に絡んできたのでグループとしては有望だが、今年は馬場の違いによって紫苑Sの着順通りにはならない可能性もある。
ランスオブクイーンは2勝クラスを3着と負けてきた立場だが、オークスでも5着と掲示板に載っており、しぶとい面もある。先述したように京都での秋華賞は差し・追い込みタイプが強いのだが、今年に限って前から残せる展開になった場合にはこの馬にも上位食い込みのチャンスが出てくる。極端に速い決着タイムや上がりタイムには対応できないので、ひと雨来たほうがよいかもしれない。
アドマイヤベルは春にフローラS勝ち。オークスでは9着と奮わなかったが、多少距離が長かったかもしれないし、1,2着馬とは上がりで1秒の差がついた。前半から中盤が流れて、上がりタイムのかかる展開になるのが理想だ。
text by 須田 鷹雄