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JRA-VANコラム

3歳牝馬G1シリーズへ注目の前哨戦! クイーンCを分析

2022年2月7日 16:00配信
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2019/2/11 東京11R クイーンカップ(G3) 1着 9番 クロノジェネシス

今週は土曜に東京でクイーンC、日曜に東京で共同通信杯、阪神で京都記念と3鞍の重賞が組まれている。今回のデータde出~たでは、土曜東京のメインとして行われる3歳牝馬重賞のクイーンCをピックアップ。昨年は後に秋華賞を制するアカイトリノムスメが優勝。桜花賞を始めとする3歳牝馬G1シリーズに向けて注目の一戦だ。2012年以降・過去10年のクイーンCのデータからレース傾向ならびに今年馬券で狙えそうなタイプを探っていく。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 クイーンCの人気別成績(過去10年)

※2013年は3着同着。

まず表1は過去10年の人気別成績。1番人気馬は【4.1.2.3】で2019年クロノジェネシスら4勝をあげ、連対率50%・複勝率70%。2番人気馬も1番人気馬と同じ【4.1.2.3】で、近2年の勝ち馬を含む4勝。3・4番人気馬が1勝ずつあげており、勝ち馬はすべて上位4番人気以内におさまっている

2着馬はすべて7番人気以内だが、3着馬は5番人気以下が過半数の7頭と多い。ただ、9番人気以下の激走は一昨年12番人気3着のセイウンヴィーナスのみ。

配当面では馬連はすべて5000円以下と堅めの決着が続いている。3連単で10万円以上が出たのも一昨年の1回だけで順当から小波乱の範囲でおさまっている。

■表2 クイーンC出走馬の所属別成績(過去10年)

表2は出走馬の所属別成績。美浦所属の関東馬の出走が多いものの、栗東所属の関西馬が勝率・連対率・複勝率いずれも大きく上回っている。関西馬は一昨年のミヤマザクラら4勝をあげ、複勝率32.4%と優秀だ。昨年は5番人気アールドヴィーヴルが2着に好走しており、14年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。

関東馬は18年テトラドラクマら過半数の6勝をあげている。なお、地方所属馬からは好走馬が出ていない。

■表3 クイーンCのキャリア別成績(過去10年)

表3はキャリア別成績。3戦の馬が近3年続けて勝利しており、過半数の6勝をあげている。勝率・連対率・複勝率いずれもトップ。3着以内馬12頭はすべて5番人気以内に支持されていた。2戦の馬は15年キャットコインら2勝、4戦の馬は16年メジャーエンブレムら2勝。勝ち馬はすべて2~4戦におさまっている

他では1戦と5戦の馬は勝ち馬こそ出ていないが、複勝率23%台と高い。なお、6戦以上の馬からは3着以内馬が出ていない。

■表4 クイーンCの前走クラス別成績(過去10年)

表4は前走クラス別成績。前走G1組が14年フォーエバーモアら3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。3着以内馬8頭中7頭は上位3番人気以内の馬だった。

前走G3組は13年ウキヨノカゼら3勝をあげ、複勝率も前走G1組に次ぐ36.7%と高い。一昨年12番人気3着のセイウンヴィーナス(前走フェアリーS9着)も含まれており、複勝回収率は100%を大きく超えている。これら前走重賞組の好走が目立つのが特徴だ

1勝クラス組は昨年のアカイトリノムスメら4勝。この組の前走1着馬はのべ【4.0.0.8】で、勝ち馬4頭は前走で勝利をおさめていた。なお、新馬戦組、未勝利戦組、オープン特別組(格付け前のアルテミスSを含む)、G2組からは勝ち馬が出ていない。

■表5 前走重賞組の前走着順別成績(過去10年)

表5は前走重賞組の前走着順別成績。この組の6勝中5勝は前走3着以内だった馬があげており、中でも前走2着馬は19年クロノジェネシスら3勝をあげ、連対率55.6%・複勝率77.8%と非常に高い。19年クイーンCは前走阪神JF2着のクロノジェネシスが勝利、阪神JF3着のビーチサンバが2着、阪神JF16着大敗のジョディーが3着、後に古馬G1でも活躍するカレンブーケドールが4着と、メンバーレベルが非常に高い年だった。

前走重賞で4着以内だった馬は【5.4.4.11】で、複勝率54.2%。前走重賞上位組は素直に評価したいところだ。

■表6 クイーンCの生産者別成績(過去10年)

表6は生産者別成績。黄色で強調したノーザンファーム生産馬が近6年続けて勝利しており、複勝率46.3%と高い。アカイトリノムスメが勝利した昨年は1~3着を独占。他にも17~19年で3着以内を占めており、相性の良さというより狙った臨戦といえそうだ。中でも上位3番人気以内に支持された馬は【7.3.3.2】で複勝率86.7%と非常に高い

他では白老ファーム、追分ファームからは優勝馬が出ているが、出走数が多い社台ファーム生産馬が未勝利だということは覚えておきたい。

■表7 クイーンCの前走からの間隔別成績(過去10年)

最後に表7は前走からの間隔別成績。前走から中4週以上空いた馬が大半の9勝をあげている。特に中9~24週の馬は一昨年のミヤマザクラら4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。

一方、中2週以内の馬はのべ【0.0.1.25】で3着1回のみ。前走から間隔が詰まった馬よりも中4週以上空いている馬を狙っていきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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