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JRA-VANコラム

クラシックの登竜門! 共同通信杯を分析する

2022年2月10日 16:00配信
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2021/11/21 東京6R 2歳新馬 1着 6番 ダノンベルーガ

日曜東京では3歳重賞の共同通信杯が行われる。昨年はエフフォーリアが勝利し、その後に皐月賞・天皇賞(秋)・有馬記念を制覇。3着シャフリヤールは日本ダービーを制する活躍を見せた。その後クラシックで活躍した馬が多く、登竜門といえる一戦だ。今回は2012年以降・近10年のデータから共同通信杯のレース傾向ならびに馬券的に狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 共同通信杯の人気別成績(過去10年)

表1は共同通信杯近10年の人気別成績。1番人気馬は14年イスラボニータの1勝のみで、連対率40%・複勝率50%はそれほど高くない。2番人気馬は17年スワーヴリチャードら2勝で複勝率60%。3番人気馬が一昨年のダーリントンホールら最多の3勝をあげ、連対率50%・複勝率70%はともにトップだ。以下、4・6番人気馬が2勝ずつ。勝ち馬は6番人気以内におさまっている。

2着馬はすべて7番人気以内で、3着馬は10番人気まで分布。配当面では18年に6→3→10番人気の順で3連単56万6290円の波乱はあったものの、その他の年は10万円未満。堅め~10万円未満の小波乱といったレース傾向が出ている。

■表2 共同通信杯の出走馬所属別成績(過去10年)

表2は出走馬所属別成績。栗東所属の関西馬が15年リアルスティールら4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれも美浦所属の関東馬を上回っている。ただ、関西馬で3着以内に入った13頭中12頭は上位5番人気以内だった。

対して、出走数が多い関東馬は昨年のエフフォーリアら6勝をあげ、毎年1頭は3着以内に入っている。3着以内馬17頭中5頭は6番人気以下の伏兵で、複勝回収率は100%に近い数字となっている。なお、地方所属馬の好走はなかった。

■表3 共同通信杯のキャリア別成績(過去10年)

表3はキャリア別成績。黄色で強調した3戦以内の複勝率が高い。3戦の馬は18年オウケンムーンら最多の4勝をあげ、連対率トップ。複勝回収率も100%を超えている。また、新馬戦を勝ったばかりの1戦の馬は15年リアルスティールが勝利し、複勝率は45.5%でトップ。前走新馬勝ちの馬が通用しているのが大きな特徴だ。

2戦の馬は19年ダノンキングリーら2勝で、複勝率30%。4戦の馬は16年ディーマジェスティら3勝をあげ、勝率トップだ。なお、5戦以上となると勝ち星がなく、連対率・複勝率ともに低い。

■表4 共同通信杯の前走クラス別成績(過去10年)

表4は前走クラス別成績。1勝クラス組が近4年続けて勝利しており、4勝と最多。3着以内馬8頭はいずれも前走で3着以内に入っていた。前走新馬戦組の複勝率が高いことは表3でも述べたが、新馬勝ち後に共同通信杯を使うのは実力を感じているからだろう。昨年は2着ヴィクティファルス、3着シャフリヤールが該当している。

オープン特別・重賞組では、前走G1組は勝ち星がなく、2着3回。前走G3組が12年ゴールドシップら最多の3勝をあげている。これらオープン特別・重賞組は計【5.6.6.35】で、3着以内馬17頭中15頭は前走で5番人気以内に支持されていた

■表5 共同通信杯の前走距離別成績(過去10年)

表5は前走距離別成績。出走数最多の前走2000m組が昨年のエフフォーリアら過半数の6勝をあげ、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。前走1800m組は17年スワーヴリチャードら3勝をあげ、連対率34.8%・複勝率43.5%と優秀だ

前走1600m組は19年ダノンキングリーの1勝のみ。この組の3着以内馬5頭はいずれも5番人気以内に支持されていた。

■表6 共同通信杯の前走馬体重別成績(過去10年)

表6は前走馬体重別成績。黄色で強調した馬体重480kg以上の馬が過半数の6勝をあげており、複勝率が高い。440kg~539kgの範囲では馬体重が増えるにつれて、複勝率も上がっていた。前走馬体重が重い馬を重視していきたい。

<結論>

■表7 今年の共同通信杯の出走予定馬(2/9時点)

※フルゲート16頭。除外予定馬なし

今年の出走予定馬は表7のとおり。

人気になりそうなのは前走朝日杯FS組のダノンスコーピオンとジオグリフ。両馬ともに前走で5番人気以内だったのは良いが、前走G1組は未勝利。ダノンスコーピオンは前走朝日杯FS3着ながら阪神コースの経験しかないことが不安点で、前走馬体重458kgも表6から割引材料。ジオグリフは前走496キロこそ良いものの、前走で見せた前半の行き脚の鈍さが気にかかる。

これまでのデータから推奨したいのはダノンベルーガアサヒの2頭。ダノンベルーガは好相性の前走新馬戦組で、前走馬体重498kgも強調材料。東京芝2000mの新馬戦で見せたパフォーマンスも秀逸だった。相当な大物の可能性があり、勝機十分と見る。

アサヒは前走東京スポーツ杯2歳Sでイクイノックスの2着。走破時計も優秀で、東京芝1800m適性は高い。前走馬体重498kgも良く、今回も好勝負になりそうだ。

穴を挙げればフジマサフリーダム。前走の京成杯は9着に敗れたが、重い馬場で差し追い込み馬が上位に来る展開の中、先行しては厳しかった。共同通信杯と好相性のディープインパクト産駒で、前走馬体重530kg。スムーズに先行できれば、巻き返しておかしくない。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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