JRA-VANコラム
京都新聞杯が行われる中京芝2200m戦の特徴とは?
今週から西は阪神から中京、ローカルは福島から新潟へと開催が替わる。開幕週となる中京競馬場では土曜に3歳重賞の京都新聞杯が行われる。日本ダービー出走を目指して収得賞金の加算を目論む素質馬が参戦することもあり、注目の一戦だ。昨年に引き続き中京で行われる京都新聞杯、舞台となる中京芝2200m戦の特徴について分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
表1は昨年の京都新聞杯の3着以内馬。昨年も今年と同じく3回開催の初日に行われ、3番人気のレッドジェネシスが差し切り勝ちを決めた。1番人気に推されたルペルカーリアが前半1000m59秒9と緩みのないペースで逃げたため、勝ちタイムは2分11秒2と速い。直線は消耗戦となり、3着には中団から脚を伸ばしたマカオンドールが入った。
3着以内馬の前走成績を見ると、1着レッドジェネシス、3着マカオンドールは前走1勝クラス1着。レッドジェネシスは前走2400mからの距離短縮で勝利している。2着ルペルカーリアは前走毎日杯で好メンバー相手に4着と上位に入っていた。
ここからは昨年の京都新聞杯を含む2018年以降に行われた2勝クラス以上の中京芝2200m戦29レースから特徴を分析する。まず表2は前走からの距離増減別成績。黄色で強調したように今回距離短縮となる馬が連対率・複勝率トップ。特に前走2400m戦だった馬は【9.10.7.32】で連対率32.8%・複勝率44.8%と一際高く、複勝回収率も100%を超えている。昨年の京都新聞杯1着レッドジェネシスも該当している。
前走同距離の2200m組も複勝率31.3%と優秀だ。対して、出走数が多い距離延長馬は勝率・連対率・複勝率いずれも最も低かった。
表3は前走上がり順位別成績。前走上がり1位の馬が最多の9勝をあげており、勝率ではトップだが、複勝率では前走上がり2位・3位の馬が上回っている。前走上がり2位の馬は連対率35.9%と優秀で、前走上がり3位の複勝率46.7%も非常に高い。どちらも複勝回収率は100%を超えている。前走成績では上がり最速に目が行きがちだが、複軸としての狙い目は前走上がり2位・3位の馬といえる。
表4は種牡馬別成績。出走数最多のディープインパクト産駒が昨年の京都新聞杯におけるレッドジェネシスら8勝をあげている。ただ、3着以内に入った13頭はいずれも5番人気以内で、単勝回収率・複勝回収率ともに高くない。
3勝をあげているエピファネイア産駒は勝率・連対率・複勝率いずれもディープインパクト産駒を上回っており、単勝回収率・複勝回収率いずれも100%を超えている。その他では出走数が多いハーツクライ産駒、キングカメハメハ産駒、ルーラーシップ産駒も複勝率ではディープインパクト産駒を上回っている。他では少ない出走数ながらワークフォース産駒が3戦2勝と好相性で、見逃せない。
表5は馬体重別成績。黄色で強調した500kg以上の大型馬が7勝をあげており、連対率・複勝率ともに高い。ただし、540kg以上の超大型馬は4頭すべて4着以下に敗れている。2018年以降の重賞5鞍でも500kg以上の馬は【3.1.1.11】で今年の日経新春杯におけるヨーホーレイクら3勝をあげている。大型馬のパワーが生かされるコースといえる。
対して、440kg未満の馬は1勝のみで、3着以内数も2回と少ない。
最後に表6は中京芝2200m戦の騎手別成績。福永騎手、川田騎手、吉田隼人騎手が4勝ずつで並んでいるが、福永騎手と川田騎手の複勝率は75.0%と非常に高い。川田騎手は友道康夫厩舎の馬で【2.0.0.0】、昨年の京都新聞杯レッドジェネシス、今年の日経新春杯ヨーホーレイクと重賞2勝をマーク。福永騎手+友道康夫厩舎も【1.3.0.0】で連対率100%と勝負度合いが強い。
他ではM.デムーロ騎手は1勝のみだが、複勝率は福永騎手、川田騎手を上回る83.3%と非常に高い。デムーロ騎手が騎乗してくる場合はぜひチェックしておきたい。
ライタープロフィール
ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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