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JRA-VANコラム

波乱要素は? 春のマイル王決定戦・安田記念を分析する!

2022年6月2日 16:00配信
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2021/10/23 東京11R 富士ステークス(G2) 1着 1番 ソングライン

日曜に春のマイル王決定戦、安田記念が行われる。東京競馬場5週連続G1のラストを飾る一戦だ。昨年は8番人気だったダノンキングリーが断然の1番人気グランアレグリアを破って優勝。今年も波乱の目はあるのか、2012年以降近10年における安田記念のレース傾向から探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 安田記念近10年の人気別成績

まず表1は安田記念近10年の人気別成績。1番人気馬が2015年モーリスら最多の3勝をあげ、連対率60.0%・複勝率80.0%と高い。対して、2番人気馬は12年ストロングリターンの1勝のみで、複勝率20.0%と低い。以下、8番人気馬が昨年のダノンキングリーら2勝、3・4・7・9番人気馬が各1勝。7~9番人気馬で4勝をあげており、伏兵馬の一発がある。

2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、特に3着馬は10番人気以下の人気薄が4頭と多い。19年・20年は上位4番人気以内で順当に決まったが、昨年は8番人気ダノンキングリーが1着。近10年中8年で8番人気以下が1頭は3着以内に入っている。配当面では3連単50万円以上はないものの、10万円以上は過半数の6回を数える。

■表2 安田記念近10年の所属別成績

表2は安田記念出走馬の所属別成績。美浦所属の関東馬、栗東所属の関西馬ともに5勝ずつをあげているが、連対率では大きな差があり、関東馬が2倍以上高い数値をマークしている。関東馬は昨年上位3着までを独占しており、近3年は毎年2頭以上馬券に絡んでいる。

対して、関西馬は3着以内馬16頭中7頭を9番人気以下の人気薄が占めている。関西馬は穴で注意といえるかもしれない。

■表3 安田記念近10年の年齢別成績

表3は年齢別成績。4歳馬が19年インディチャンプら最多の4勝をあげており、勝率・連対率トップ。5歳馬は昨年のダノンキングリーら3勝で、連対率は4歳馬に次いで高い。6歳馬は17年サトノアラジンら3勝で、3着以内馬8頭中5頭は7番人気以下の伏兵だった。

なお、7歳以上は勝ち星がなく、連対率・複勝率ともに低い。3歳馬は昨年シュネルマイスターが3着に入っている。

■表4 安田記念近10年の前走上がり順位別成績(前走国内レースのみ)

表4は前走上がり順位別成績。前走上がり1位だった馬が18年モズアスコットら最多の4勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれもトップ。前走上がり2位の馬は17年サトノアラジンら3勝。これら前走上がり2位以内だった馬が過半数の7勝を占めている。

■表5 安田記念近10年の前走人気別成績(前走国内レースのみ)

表5は前走人気別成績。前走1番人気馬が15年モーリスら最多の4勝をあげている。前走2番人気馬は一昨年のグランアレグリアら3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれも前走1番人気馬を上回ってトップだ。前走が国内のレースだった勝ち馬9頭はすべて前走4番人気以内に支持されていた。なお、前走10番人気以下からは3着以内馬が出ていない。

■表6 前走海外レースだった日本馬の前走着順別成績

最後に表6は前走が海外のレースだった日本馬の前走着順別成績。3着以内に入った14年1着ジャスタウェイ(前走ドバイDF)、16年2着モーリス(前走香港チャンピオンズマイル)、19年3着アーモンドアイ(前走ドバイターフ)の3頭はいずれも前走で勝利をおさめていた。いずれも安田記念では単勝1倍台の断然人気に支持されていたが、ジャスタウェイはハナ差の辛勝、モーリスとアーモンドアイは勝ち切ることができなかった。海外遠征帰りの難しさがあるようだ。なお、前走2着以下だった4頭はいずれも安田記念で着外に敗れている。

<結論>

■表7 今年の安田記念の出予定馬(6/1時点)

※フルゲート18頭。タイムトゥヘヴン以下は除外対象。

今年の出走予定馬は表7のとおり。

今回想定される上位人気馬には4歳勢が多い。昨秋のマイルCSでは、当時3歳だったシュネルマイスターが2着、ダノンザキッドが3着と、インディチャンプ(4着)に先着を果たしていた。今年も古馬・芝のマイル重賞において6鞍中4勝をあげており、層が厚い。

4歳勢中心と見るが、1番人気に支持されそうなシュネルマイスターは前走のドバイターフで8着に敗退。表6で示したデータから絶対視は危険と見る。東京芝実績は素晴らしいが、馬券圏外に敗れるシーンがあってもおかしくない。

これまでのデータから推奨したいのはソングラインイルーシヴパンサーの2頭。ソングラインは前走ヴィクトリアMで5着。海外遠征からの帰国初戦で、道中躓く不利があったことを考慮すれば及第点。表5で示した好成績の前走2番人気馬でもあり、今回は前進可能だろう。

イルーシヴパンサーは前走東京新聞杯で重賞初制覇。前走の上がり3ハロン33秒1は2位カラテの33秒9を0秒8も上回る。目下4連勝中で決め手の鋭さは今回のメンバーでも屈指。順調ならば直線で一気の差し切りも十分にありそうだ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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