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JRA-VANコラム

春のG1へ前進する馬は? 東京新聞杯を分析する

2023年2月2日 16:00配信
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2022/2/6 東京11R 東京新聞杯(G3) 1着 11番 イルーシヴパンサー(4番人気) (Photo by JRA)

ヴィクトリアMや安田記念と同コースで行われるG3・東京新聞杯。2019年にここで重賞初制覇を果たしたインディチャンプは、同年に安田記念とマイルCSを制してJRA賞・最優秀短距離馬のタイトルも獲得。昨年は本競走2着のファインルージュが次走ヴィクトリアMで2着になるなど、今後のマイルG1へとつながるレースだ。そんな東京新聞杯の過去10年の傾向をJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して分析したい。

■表1 人気別成績

過去10年、1~2番人気は計【2.1.4.13】の3連対止まりで連対率15.0%の不振。3~6番人気に【7.7.5.21】と好走馬が非常に多く、連対率35.0%などの好成績を残している。単勝オッズでは5.0~11.9倍だった馬が【8.6.5.17】連対率38.9%・複勝率52.8%となっており、このあたりの馬を重視したい。

■表2 枠番別成績(14頭立て以上)

表2は10頭立てだった2017年を除き、14頭立て以上で行われた9回の枠番別成績である(本年は16頭立ての見込み)。4枠が【3.2.1.12】複勝率33.3%を記録するなど中ほどの枠の好走確率が高く、4~6枠を引いた馬が表1で好成績だった3~6番人気の支持を受けると【4.3.3.3】複勝率76.9%になる。今年も該当馬がいれば要注目だ。

■表3 性齢別成績

性別では牡・セン馬【6.7.9.106】複勝率17.2%に対し、牝馬は【4.3.1.12】同40.0%と牝馬優勢。牡・セン馬は4~5歳馬なら【5.5.7.45】複勝率27.4%と悪くないが、6歳以上になると【1.2.2.61】同7.6%と苦戦している。

■表4 前走クラス別成績

表4は前走クラス別の成績で、3勝クラスと中央のG1に出走していた馬がそれぞれ4勝ずつを挙げ、好走確率や単複の回収率も高い。G3組やオープン特別組は好走しても勝ち切れない傾向だ。なお、本年は前走が海外やG2だった馬の登録はない。

■表5 前走3勝クラスからの3着以内好走馬

表5は前走3勝クラスからの好走馬5頭で、昨年の優勝馬・イルーシヴパンサーなどこのうち4頭は条件戦を連勝中だった。残る1頭・シャドウディーヴァは前走1着、2~7走前は重賞で、重賞以外にかぎるとここまで【2.2.1.0】。いずれにしても、条件戦では力上位と思わせるような成績を残していることが必要だ。

■表6 前走G1からの3着以内好走馬

続いて表6は前走中央G1からの好走馬8頭で、うち6頭が牝馬、残る2頭は4歳牡馬だった。また、8頭のうち前走のG1でも馬券に絡んでいた馬は昨年のファインルージュしかいないが、この組はそもそも前走3着以内馬が全24頭中2頭しかおらず前走着順は不問だ。

この組のポイントは重賞実績で、8頭中6頭がG1連対実績馬。残る2頭のうち、2021年3着のシャドウディーヴァは前年の本競走や府中牝馬Sなどで2着。そして2017年2着のプロディガルサンは東京スポーツ杯2歳S2着・セントライト記念3着の実績があった。G1連対経験がない馬なら、G2や東京の重賞での好走歴が欲しい。

■表7 前走G3からの3着以内好走馬

前走G3からの好走馬は表7の9頭で、昨年のレッドオルガ(前走ターコイズS)以外は東西の金杯から。ほかに前走G2から好走した4頭は阪神C組で占められており、前走がG1以外の重賞なら前年12月中旬以降に出走していることが条件だ。

また、このG3組の9頭はいずれも前走7着以内で本競走では6番人気以内の支持を受けていた。前走G3で7着以内だった馬は【1.4.4.15】複勝率37.5%、8着以下は【0.0.0.24】。同じく前走G3で本競走6番人気以内なら【1.4.4.5】複勝率64.3%、7番人気以下なら【0.0.0.34】とくっきり明暗が分かれるため、この組は前走着順と今回の人気を必ずチェックしたい。

■表8 前走オープン特別からの3着以内好走馬

最後に表8は前走オープン特別組で、同年のニューイヤーSからと前年のキャピタルSからが2頭ずつ。4頭はすべて前走で2番人気以内に推されていたほか、マイル重賞で連対した実績も持っていた。

【結論】

東京新聞杯は過去10年で前走3勝クラス組とG1組が4勝ずつ(表4)。特に勝率が高い3勝クラス組から、今年はインダストリアに注目したい。6月のユニコーンS(13着)以来だった前走のカウントダウンSを優勝。重賞以外では【3.1.0.0】と崩れておらず(表5)、牡・セン馬の中ではもっとも好走確率が高い4歳馬という点も好材料(表3)。当日3~6番人気に支持されるようならさらに強調できる存在になる(表1)。

前走G1組では牝馬(表3、6)のナミュール。前走のエリザベス女王杯こそ5着だったが、2走前の秋華賞2着で表6の条件をクリアする。ただ、1~2番人気に推されそうな点は減点材料(表1)。当日の人気次第では、同じ4歳牝馬でG2(チューリップ賞)2着のあるピンハイを上位に取る手もある。

前走G3組(表7)では、前走7着以内かつ性齢に減点材料のないプレサージュリフトやオニャンコポン(除外対象)が当日6番人気以内(表1、7)なら候補に加えたい。オープン特別組で条件をクリアする馬は不在だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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