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JRA-VANコラム

2強ムード漂う京都記念を分析する

2023年2月9日 16:00配信
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2022/11/13 福島11R 福島記念(G3) 1着 2番 ユニコーンライオン (Photo by JRA)

今週は土曜に東京でクイーンC、日曜は東京で共同通信杯、阪神で京都記念と3鞍の重賞が組まれている。京都記念は近2年と同じく2月の阪神開幕週に開催。今年は古馬初レースとなるダービー馬ドウデュース、有馬記念で5着と復調を見せたエフフォーリアの2頭が参戦し、2強ムードも漂う。今回は京都記念近2年のレース傾向ならびに2018年以降の阪神芝2200m戦におけるコース傾向から馬券的に狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 京都記念近2年の3着以内馬一覧

表1は今年と同じく阪神芝2200mで行われた近2年の京都記念の3着以内馬一覧。一昨年、昨年ともに開幕週に行われ、一昨年は1番人気ラヴズオンリーユーが優勝。勝ちタイムも2分10秒4と速かった。昨年は12番人気アフリカンゴールドが逃げ切り勝ち。稍重ながら勝ち時計は2分11秒9と速めの時計が出ていた。

一昨年は4コーナー3番手以内の馬が3着までを独占、昨年も4コーナー1・3番手の馬で1・2着と、開幕週で前が止まらない傾向が出ている。今年も近2年と同じような馬場とすると、瞬発力型よりも前にいける機動力型の馬を狙っていきたい。

また、年齢的には6歳馬が2頭、7歳馬が3頭馬券に絡んでいる点に注目。4歳馬は一昨年こそ出走馬がいなかったが、昨年は5頭出走していずれも4着以下だった。近2年だけとはいえ、6歳馬、7歳馬が活躍しているのは珍しい傾向といえる。

■表2 阪神芝2200m戦の脚質別成績(2018年以降/2勝クラス以上)

※3歳以上or4歳以上の2勝クラス以上27鞍を分析。以下同じ。

表2~6は2018年以降に阪神芝2200mで行われた2勝クラス以上の27レースを分析する。表2は脚質別成績。先行馬が15勝と半数以上の勝ち星をあげており、複勝率37.4%と高い。また、逃げ馬は3勝で、勝ち切ったときが11、5、12番人気といずれも人気薄(12番人気は昨年の京都記念のアフリカンゴールド)で、単勝回収率が跳ね上がっている。差し馬はエリザベス女王杯における一昨年アカイイト、昨年ジェラルディーナなど7勝、後方からの追い込みは勝ち星なしという結果となっている。

■表3 阪神芝2200m戦の所属別成績(2018年以降/2勝クラス以上)

表3は所属別成績。出走数に差はあるものの、栗東所属の関西馬が26勝と圧倒している。美浦所属の関東馬は昨年の宝塚記念におけるタイトルホルダーの1勝のみ。連対率・複勝率でも2倍以上の差があり、関西馬優勢の傾向が出ている

■表4 阪神芝2200m戦の前走脚質別成績(2018年以降/2勝クラス以上)

表4は前走脚質別成績。前走先行馬が最多の12勝をあげて勝率トップだが、連対率は前走逃げ馬が25.0%で最も高い。複勝率も35.7%と優秀で、前走逃げ馬はチェックしておきたい。なかでも前走から距離短縮組は【1.3.1.3】で連対率50.0%・複勝率62.5%と要注意だ。

前走逃げ馬以外は勝率・連対率・複勝率いずれも前走先行、前走追い込み、前走差しの順となっている。

■表5 阪神芝2200m戦の種牡馬別成績(2018年以降/2勝クラス以上)

表5は種牡馬別成績。注目すべきは出走数が抜けて多いディープインパクト産駒が2勝しかあげておらず、連対率・複勝率ともに低い点だ。瞬発力に優れた馬が多い同産駒にとって、コース適性的に合わないタイプが多いのではないか。

対して、好相性はキズナ産駒、ドゥラメンテ産駒、バゴ産駒。キズナ産駒は一昨年のエリザベス女王杯でのアカイイト、ドゥラメンテ産駒は昨年の宝塚記念でのタイトルホルダー、バゴ産駒は20年・21年宝塚記念連覇のクロノジェネシスといずれもG1馬が出ている。なお、今回出走するエフフォーリアと同じエピファネイア産駒は勝ち星がなかった。

■表6 阪神芝2200m戦の調教師別成績(2018年以降/2勝クラス以上)

※1勝以上かつ2連対以上を掲載。

最後に表6は調教師別成績。栗東の斉藤崇史厩舎が前出のクロノジェネシス、昨年のエリザベス女王杯のジェラルディーナらG1・3勝を含む最多の4勝をあげている。斉藤崇史厩舎を複勝率で上回っているのが矢作芳人厩舎で、一昨年にラヴズオンリーユーで京都記念を優勝している。一昨年の宝塚記念では7番人気ユニコーンライオンが逃げて2着など阪神芝2200mとの相性が良い。なお、今回出走するドウデュースの友道康夫厩舎は勝ち星がなく、2・3着止まりとなっている。

【結論】

■表7 今年の京都記念における有力馬(2/8時点)

※フルゲート18頭。除外対象馬なし。

昨年の日本ダービーを制したドウデュースが1番人気、一昨年の有馬記念を勝利したエフフォーリアが2番人気で、2強ムードが漂う今年の京都記念となりそうだ。

ただし、ドウデュースは凱旋門賞以来で、友道厩舎も表6で示した勝ち星なしは不安点。エフフォーリアはこのコースで1勝のみの関東馬で、昨年の大阪杯、宝塚記念を見ても阪神内回りでの実績に欠ける。実力からすれば他の出走馬を圧倒する2頭だが、両雄並び立たずの可能性は十分にあるのではないか。

今回は矢作厩舎のユニコーンライオンキングオブドラゴンの2頭を挙げておきたい。ユニコーンライオンは表6でも取り上げたが、一昨年の宝塚記念で逃げて2着と好走。表4で示した前走逃げ馬で今回距離短縮のパターンにも当てはまる。成績のムラが激しい馬だが、気分良く行ければ粘り込んでおかしくない。

キングオブドラゴンは前走日経新春杯で10番人気ながら2着と好走。先行してヴェルトライゼンデとクビ差と力のあるところを見せた。好不調の波がある馬で、好調期は馬券圏内が続くタイプ。有力馬に差しタイプが多い中にあって、先行策が恵まれることは十分に考えられる。今回は前に行ける矢作厩舎の2頭を中心に狙ってみたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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