JRA-VANコラム
ノーザンファーム生産馬に注目! クイーンC分析
今週は土曜東京でクイーンC、日曜には東京で共同通信杯、京都で京都記念と3鞍の重賞が行われる。今回は土曜東京メインの3歳牝馬重賞、クイーンCをピックアップ。桜花賞のみならず、NHKマイルCに向けても注目の一戦だ。2014年以降過去10年のデータからクイーンCのレース傾向ならびに今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
表1はクイーンC過去10年の人気別成績。1・2番人気馬が4勝ずつで、複勝率でも70.0%で並んでいる。連対率では2番人気馬が60.0%でトップ。3番人気馬も複勝率は50.0%と高く、上位3番人気以内が【9.5.5.11】で大半の9勝をあげ、好走が目立つ。
これら上位3番人気以内の前走着順別成績は、前走1着馬が5勝、前走2着馬が2勝と前走連対馬で7勝をあげており、ともに連対率は60.0%と高い。前走4着以下は1勝のみだが、3着が4回と多く、複勝率は75.0%と優秀だ。
4番人気以下では、5~7番人気馬が【1.4.4.21】で2・3着が多く、複勝率30.0%。8番人気以下は3着1回(12番人気)のみとなっている。
表2はクイーンC出走馬の所属別成績。出走馬の7割強を占める美浦所属の関東馬は一昨年のプレサージュリフトら6勝をあげている。昨年は3着モリアーナが該当しており、毎年1頭は3着以内に入っているものの、連対率10.3%・複勝率16.8%。対して、栗東所属の関西馬は昨年のハーパーら4勝をあげており、連対率23.7%・複勝率31.6%と関東馬を大きく上回っている。関西馬の勝ち馬4頭はすべて前走で連対を果たしていた。
表3は前走クラス別成績。前走G1はすべて阪神JF組で、19年クロノジェネシスら3勝をあげ、複勝率は45.5%と高い。この中で前走1ケタ着順だった馬は連対率40.0%・複勝率53.3%と優秀だ。
他では前走G3組が2勝しており、複勝率29.0%。前走1勝クラス組は21年アカイトリノムスメら3勝をあげるも、複勝率は9.3%と低い。
表4は生産者別成績。ノーザンファーム生産馬が目下8連勝中で、連対率31.9%・複勝率48.9%。この中で上位3番人気以内に支持された馬は【7.4.5.3】で、大半の7勝をあげ、連対率57.9%・複勝率84.2%と非常に優秀。瞬発力に優れた馬が多いノーザンファーム生産馬にとって、東京芝1600mのクイーンCは狙いのレースなのだろう。
他では白老ファーム生産馬、追分ファーム生産馬が1勝ずつ。対して、社台ファーム生産馬は勝ち星がなく、2着2回止まりとなっている。
(表5は2/7時点)
実績最上位は前走阪神JF4着のサフィラ。2走前のアルテミスSでは2着に入っておりコース実績もある。ノーザンファーム生産の関西馬で、前走阪神JF組と条件は揃っているものの、前走4着というのが表1・表2から引っかかる。朝日杯FSを勝利したサリオスの全妹で能力の高さは間違いないが、敗れる場面は十分にあるだろう。
今回筆頭に推奨するのがサフィラと同じくノーザンファーム生産の関西馬クイーンズウォーク。前走未勝利組は過去10年で1勝のみだが、重賞初挑戦でも勝つ力はあると見る。前走の未勝利戦は後半3ハロンを加速ラップで走り、ムチを入れずに2馬身差の快勝。栗東の中内田厩舎所属で、前走に引き続き川田騎手が騎乗予定。アタマから狙ってみたい。
他ではナミュールの半妹で東京芝1600mの新馬戦を勝利したアルセナール。前走に引き続きルメール騎手が騎乗予定で人気になりそうだが、前走の勝ち時計、上がりともに平凡。それならば前走新馬勝ちの時計が1分34秒1と優秀で、ノーザンファーム生産馬のルージュサリナスを上に見たい。
ライタープロフィール
ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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