JRA-VANコラム
【レパードS×過去データ分析】前走のクラス、着順、4角通過から好走馬が見える!?

真夏の3歳ダート重賞といえば新潟のレパードS。昨年の勝ち馬ミッキーファイトのように、その後飛躍を遂げる馬は現れるか。過去10年のデータからレース傾向を解析していきたい。データ分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

表1はレパードSの前走クラス別成績。なお、地方および海外のレースはクラスを分けず、一括して集計している。出走数が多い順に、前走2勝クラス、オープンクラス(重賞を含む)、1勝クラスとなるが、いずれも複勝率13~15%ほどで好走率としてはもうひと息にとどまる。となると、出走数が4番目に多く、好走率も高い前走地方戦出走馬は有力な存在になってきそう。そのほか、前走3勝クラス、海外戦はいずれも複勝率66.7%と優秀だが、今年の登録馬には該当する馬がいない。

前走地方戦出走馬は基本的に好成績だが、10着以下から巻き返した例はなく、前走着順はひとケタには入っておきたい。また、前走4角通過順も顕著な傾向が出ており、好走馬9頭のうち8頭は前走の4角を1~6番手で回っていた。

前走オープンクラス出走馬も前走10着以下から巻き返した例がないのは同様。そして、前走4角通過順の傾向にはひと癖あり、この組の好走例は前走4角4~11番手だった馬に限られる。対して、前走4角1~3番手および12番手以降だった計16頭は全滅に終わっている。

前走2勝クラス出走馬も前走4角通過順の傾向が面白い。この組の好走馬6頭のうち、5頭までもが前走4角を2番手で回っていたのだ。また、好走6頭中4頭を占める前走1着馬については、タイム差も確認しておきたい。前走の2勝クラスで0秒4以上の差をつけて勝っていれば【2.1.1.5】と好成績だが、勝ってもタイム差が0秒3以下だった場合は【0.0.0.13】と好走例がないからだ。

前走1勝クラス出走の場合、前走1着であることは前提条件となる。この組の好走馬は過去10年で5頭おり、うち4頭は前走でも同距離の1800mに出走していた。また、前走4角通過順に関しては、4角1~3番手だった馬が好走馬5頭中4頭を占める。このふたつのファクターに注目したい。
【結論】
前走地方戦出走馬の好走条件満たすジャナドリア
前走地方戦出走馬は1頭。そのジャナドリアは前走の羽田盃で4角2番手から3着に入っており、好走条件をどちらも満たす。
前走オープンクラス出走馬は5頭おり、いずれも前走1~9着の条件を満たす。そこで前走4角通過順に着目すると、この組の条件である前走4角4~11番手に合致するのは、前走ユニコーンSで4角8番手だったテスティモーネしかいない。強いてもう1頭挙げるとすれば、今回が初ダートで未知の魅力があるヴィンセンシオということになるか。
前走2勝クラス出走馬は7頭。この組は前走4角2番手だった馬の好走が多く、登録馬ではドンインザムード、ルグランヴァン、ロードラビリンスが該当する。ただし、ルグランヴァンとロードラビリンスは、この組で過去10年好走例がない2着とのタイム差0秒3以下の前走1着馬にも当てはまる。となれば、前走6着のドンインザムードを狙ってみる手はある。
前走1勝クラス出走馬は10頭。そして、この組で好走例が多い前走同距離に当てはまる馬は6頭いる。この6頭のなかから、前走4角1~3番手にも合致するシャルクハフト、タガノマカシヤ、チュウジョウ、メイショウソウセキの名前を挙げておく。
なお、上記のうちテスティモーネ、ドンインザムード、シャルクハフト、タガノマカシヤ、チュウジョウ、メイショウソウセキは抽選対象となっており、確定後の出馬表を改めてご確認いただきたい。
ライタープロフィール
出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。
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