JRA-VANコラム
【マイルCS × 過去データ分析】前走1600m組と1800m組の前走着順に注目

今週日曜日に京都競馬場でマイルCSが行われる。過去10年(ただし、阪神競馬場で行われた20~22年は除く、以下同様)を振り返ると、1番人気が【0.1.1.5】で連対率14.3%、複勝率28.6%と成績が良くなかった。果たして今年はどんな結末になるだろうか。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

過去10年の年齢別成績を調べたところ、4歳が【3.4.2.23】で連対率21.9%、複勝率28.1%と最も良かった。3歳は【2.0.1.17】で勝率(10.0%)が最も高かった。5歳と6歳の比較は勝率と連対率は6歳が良く、複勝率はほぼ互角だった。なお、7歳以上は【0.0.0.11】で苦戦している。

前走距離別成績を調べたところ、1600m【4.4.0.46】が最も頭数が多く、1800m【2.1.2.23】が2番目に多かった。勝率はともに約7%で、勝ち馬を合計6頭出している。一方、1400m【0.1.118】は勝率0%で連対率はわずか5.0%。1200m【1.0.1.4】や2000m【0.1.3.9】は複勝率が30%を超えているのが特徴だ。

次に前走距離1600m組の前走着順別成績を調べたところ、前走1着【2.2.0.6】の成績が優秀だった。前走2着【1.1.0.7】も悪くはなかった。前走3着や前走4着は好走がなく、前走5着【1.1.0.4】は連対馬が2頭。好走したのは17年1着ペルシアンナイト、18年2着ペルシアンナイトで同一馬だった。同馬は19年のマイルCSでも6番人気で3着と好走したように、本競走との相性が非常に良かった。つまり前走1600m組は基本的に前走連対馬が有力で、前走3着以下は特別な実績がある馬だけマークすればよい。

次に前走距離1800m組の前走着順別成績を調べたところ、前走1着【0.0.0.6】が不振だった。該当馬を見ると、18年アエロリットが2番人気12着、19年ダノンキングリーが2番人気5着、23年エルトンバローズが4番人気4着、そして24年ブレイディヴェーグが1番人気4着と前走G2勝ち馬が軒並み凡走している。距離1600m組とは対照的な成績であり、マイルCSの1番人気成績が良くない要因にもなっている。
ただ、前走2着【1.0.0.1】や前走3着【1.1.0.1】、前走4着【0.0.1.3】からは好走馬が出ている。前走1800m組は前走2~4着馬が狙い目と言えるだろう。
【結論】
春秋マイルG1制覇を狙う4歳馬ジャンタルマンタル
今年の安田記念で勝利したジャンタルマンタルと、2着ガイアフォース、3着ソウルラッシュは揃って次走富士Sに出走。結果はガイアフォースとジャンタルマンタルの着順が入れ替わり、ソウルラッシュは3着だった。この3頭の実力は拮抗していて今回も接戦が予想されるが、4歳馬のジャンタルマンタルを一番手として推奨したい。ガイアフォースはG1初制覇のチャンス。ソウルラッシュは7歳かつ前走3着が割引材料だが、過去のマイルCS実績を考えると軽視はできない。
前走1600mに出走したその他の馬では、4歳牝馬アスコリピチェーノが気になる。前走6着だがフランスのG1なので、成績は大目に見るべきか。
前走1800m組の中ではエルトンバローズに注目。マイルCSは23年4着、24年2着と好相性。前走毎日王冠は勝ち馬と0.5秒差の5着と適度に善戦している点が魅力的だ。
ライタープロフィール
小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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