展望
皐月賞馬・ダービー馬不在!ステラヴェローチェ中心に混戦模様か
2021年10月26日 14:49配信
今年の菊花賞は皐月賞馬・ダービー馬とも回避となりちょっと寂しいが、ここでクラシック最後のタイトルを狙う馬にとってはそれだけチャンスだ。
神戸新聞杯を制したステラヴェローチェが人気を集めそう。いかにも3000m向きのスタミナがあるという印象ではないが、とにかく競馬がうまい。気が付くと良いコースを見つけて伸びてくる馬で、効率的な競馬ができる。上がりが速くなっても対応できるし、前走のように道悪になっても大丈夫と、適性幅が広い。
オーソクレースはホープフルSの2着馬。前走はそれ以来の出走となったセントライト記念で3着だった。9カ月ぶりの競馬としては悪くない内容だったと言える。ここまで大きく崩れていないことに加え、この馬は距離が伸びてさらに良さが出る可能性がある。エピファネイア×ディープインパクトという配合は昨年2着のアリストテレスと同じ。母マリアライトは宝塚記念とエリザベス女王杯の勝ち馬。距離延長の魅力と血統からくる底力でクラシックのタイトルを狙いに行く。
レッドジェネシスはいかにもスタミナタイプという感じではないが、上がりタイムが速くなると対応できないので、全員がある程度最後はバテる長距離戦は向く可能性がある。阪神では今年3月のゆきやなぎ賞を圧勝しているが、当時のようにペースの緩んだところで捲りを打ってそれが決まると大きな見せ場を作れそうだ。
タイトルホルダーはセントライト記念で13着と大敗し評価を下げているが、皐月賞・ダービーの連対馬で今回出走する馬としては唯一の存在。また、逃げも辞さない脚質なので、レースを演出できる魅力がある。前走の大敗を気にすることなく、積極的な競馬をしてほしいところだ。
そのセントライト記念は全体に差し馬がよく届く決着になったが、その展開でメリットを享受したのがアサマノイタズラ。ムラ駈けなところや展開待ちのところはあるが、スプリングS2着に加えてセントライト勝ちの実績は今回のメンバー中では上位の存在となる。あとははじめての関西遠征にどれだけ対応できるか。
ディープモンスターは皐月賞、ダービーと大きな着順が続いてしまったが、それまでは4戦3勝と勢いがあった。ダービーは道中動いたことが結果的にマイナスになってしまった感がある。今回はどっしり構えて良い結果を待ちたい。
牝馬ながら秋華賞には登録もせず、菊花賞一本に絞ってきたのがディヴァインラヴ。オーソクレースと同配合で、確かに長丁場は向きそう。実際に距離を伸ばしてから結果がでてきた面があり、牝馬だからといって侮れない存在だ。
text by 須田 鷹雄