展望
重賞勝ち馬が4頭登録の中、注目はウォーターナビレラ!
2021年12月10日 19:30配信
今年の阪神ジュベナイルフィリーズには重賞勝ち馬が4頭登録しているが、中でも3戦3勝、ファンタジーSの勝ち馬ウォーターナビレラが人気を集めそうだ。兄姉は地方競馬で活躍してきたが、父がシルバーステートに替わって本馬は芝適性と豊かなスピードを獲得。G1で人気になるところまできた。ファンタジーSからここに来る馬は初距離だとそれがリスクになることがあるが、この馬はサフラン賞で1600mも経験している。いままでと同じように好位がとれれば好勝負できそうだ。
サークルオブライフはアルテミスSを勝っての参戦。ここまで3戦が4,3,7番人気と人気になりづらいタイプだが、しっかり3,1,1着と結果は出してきた。3戦とも序盤は後ろからで捲り・差しでの2連勝。この経験は阪神外回りコースで生きそうだ。前走で33秒5と速い上がりを出していることも強調材料になる。
小倉2歳ステークスの勝ち馬ナムラクレアはファンタジーSで2着に敗退。自身も距離延長が大歓迎というわけではないのでウォーターナビレラに対しては分が悪いが、道悪になると逆転の目もでてくる。
函館2歳Sの勝ち馬ナムラリコリスは一気に400m延長となるのでそこが課題。正直なところ厳しい一戦だが、例年よりやや荒れ気味の馬場コンディションには合いそう。
重賞勝ちはないもののサウジアラビアロイヤルCで2着のステルナティーアは今回かなり有力な存在。前走で負けたのはダービーも狙おうかという大物のコマンドラインだから仕方ない。上がりの速い競馬に対応できるし先行も差しもできるタイプ。全兄ステルヴィオに続くビッグタイトル奪取を狙う。
ベルクレスタもG1馬アドマイヤリードの半妹という良血。アルテミスSではサークルオブライフの2着に敗れたがクビ差なので決定的な着差というわけではない。使える上がりの脚では分が悪いだけに、なるべく前で競馬を進め、なるべくコーナーで外を回らないという効率的な競馬で勝負したい。
ナミュールは2戦2勝でここへ駒を進めてきた。今回は相手が強くなることに加えて初の右回りという課題はあるが、赤松賞で見せた33秒0という末脚はかなりの武器になる。一気に加速するというよりは徐々にスピードに乗ってそれを維持できる感じの馬なので、進路の開け方によっては重賞好走組を脅かすかもしれない。
ラブリイユアアイズは2連勝のあと京王杯2歳Sで3着。上位2頭は牡馬だったので牝馬には先着を許していない。スピードやキレという面では分が悪いが、距離そのものはこなせそうだし、道悪かつ他馬がそれを苦にするようだと好走しうる。
text by 須田 鷹雄