JRA-VANコラム
秋の東京開幕週における芝レースの特徴は?
スプリンターズSが終わり、東の主場は中山から東京へと舞台を移す。秋の東京競馬開幕週は土曜に2歳戦のサウジアラビアRC、日曜に伝統のG2・毎日王冠と2鞍の重賞が組まれている。今回は2015年以降・近5年における東京開幕週初日・2日目(3日間開催の月曜除く)芝レースの特徴を2歳戦と3歳以上のレースに分けて探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
まず表1は芝で行われた2歳新馬戦の所属別成績。出走数こそ少ないものの、栗東所属の関西馬が好成績をあげている。複勝率53.3%と非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。移動距離が少ない京都開催があるにもかかわらず、わざわざ東京まで遠征するあたりは勝負がかりといえるだろう。今年も開幕週に関西馬が出てくれば、注目したい。
表2は東京開幕週の2歳芝レースにおける種牡馬別成績。ディープインパクト産駒が最多の7勝をあげ、連対率63.2%・複勝率78.9%と非常に優秀だ。馬券圏外に敗れた4回中3回は4着で、ほぼ上位には入っている。今年も同産駒は要注目だ。
ハーツクライ産駒が昨年のサウジアラビアRCを勝利したサリオスら5勝で続いている。連対した7頭はいずれも4番人気以内に支持されていた。
他ではキングカメハメハ産駒が16年に新馬戦を勝利したレイデオロの1勝のみだが、複勝率はディープインパクト産駒を上回る83.3%と非常に高い。また、出走数は少ないが、バトルプラン産駒が2戦2連対と開幕週で相性の良さを示している。
表3は土曜に行われるサウジアラビアRC近5年の前走着順別成績。3着以内馬15頭はすべて前走で勝利をおさめていた。また、前走1着馬の前走人気別成績は、黄色で強調した前走1番人気馬が一昨年のグランアレグリアら3勝をあげ、連対率42.9%・複勝率71.4%と非常に高い。昨年は2・3着馬が該当しており、毎年1頭は3着以内に入っている。
前走2番人気で勝利したのは16年ブレスジャーニー、昨年サリオスの2頭。この2頭、ともに前走は今回と同じ東京芝1600mで勝利をおさめていた。
ここからは3歳以上の芝レースについて分析する。表4は年齢別成績。出走数がほぼ同じ3歳馬と4歳馬が勝利数も10勝ずつで並んでいるが、連対率・複勝率で4歳馬が上回っている。4歳馬は複勝回収率でも100%を超えており、今年もチェックしておきたい。
勝ち星は3~5歳に集中しており、6歳以上は勝ち切れていない。7歳以上は3着1回のみで、苦戦傾向にある。
表5は前走上がり順位別成績。前提として東京開幕週の芝レースは、上がり2位以内の好走率が非常に高い。上がり1位の馬は【12.4.5.7】で複勝率75.0%、2位の馬は【5.4.7.12】で同57.1%とともに半数以上が馬券に絡んでいる。
上がりに注目したときに、前走で上がり1位・2位だった馬が黄色で強調したように連対率・複勝率ともに高い傾向にある。ともに複勝回収率で100%を超えており、前走で上がり2位以内の馬は注意しておきたい。
最後に表6は全25レース中、断然の12勝をあげているノーザンファーム生産馬の人気別成績。1番人気に推された馬が一昨年の毎日王冠でのアエロリットら最多の6勝をあげており、連対率60.0%・複勝率66.7%と非常に高い。また2番人気馬・3番人気馬も複勝率60%前後と高く、安定している。全12勝はすべて上位3番人気以内の馬があげていた。なお、6番人気以下になると、連対率・複勝率ともに低い。
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