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JRA-VANコラム

今年もマリーンS組が最有力か!? エルムSを占う

2023年8月3日 16:00配信
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2023/7/8 函館 11R マリーンステークス 1着 10番 ペプチドナイル (Photo by JRA)

今週は札幌競馬場でエルムSが行われる。3歳以上であれば出走できるが、同日に新潟競馬場で3歳限定のレパードSが行われるので、基本的にエルムSは4歳以上の馬による争いになる。函館ダート1700mで行われた2013年と21年を含めた過去10年のデータを分析して、レースの傾向を分析していく。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 エルムSの前走レース別成績(過去10年)

表1はエルムSの前走レース別成績(過去10年、以下同じ)。マリーンS(H)の成績が【6.3.1.31】で10頭の好走馬が出ている。出走頭数が圧倒的に多く、凡走する馬もたくさんいるなか、単勝回収率106%は立派な数字だ。マリーンSが別定戦で行われた13年の成績は【0.0.1.4】だが、一応前走マリーンS1着だったブライトラインが3着と好走を果たしている。

福島ダート1700mで行われた3勝(1600万)クラスの安達太良S組【2.0.0.2】が意外と好成績。13年はフリートストリートが3番人気、16年はリッカルドが7番人気で勝利している。また前走3勝クラス組は、17年コスモカナディアン(前走安達太良S1着)4着、19年レッドアトゥ(前走東大路S1着)4着、22年ブラッティーキッド(前走報知杯大雪ハンデ1着)4着と惜しい競馬も多い。前走3勝クラス組は全体的に注意した方が良さそうだ。

後は前走平安Sや東京大賞典など、ダート重賞(JRA+地方)組から好走馬が出ている。

■表2 前走マリーンS(H)組の着順別成績(過去10年)

表2は前走マリーンS(H)組の前走着順別成績。シンプルに着順上位の馬が強い。1着か2着であれば連対率は50%を超える。一方、5着以下に敗れるとかなり厳しく、巻き返した例がない。目下、5年(18年~22年)連続で前走マリーンS連対馬が勝利。近2年はマリーンSの1、2着馬がそのままスライドして、エルムSでも1着、2着となった。マリーンSが行われる函館ダート1700mと、エルムSが行われる札幌ダート1700mのコース形態を比較すると、決して似ているとは言えない(函館の方が起伏は大きく、コーナーの角度もきつい)のだが、両レースにおける関連性はかなり高くなっている。北海道に滞在して競馬に臨めるなど、その他の面のメリットが大きいのだろう。

■表3 前走JRA重賞組の着順別成績(過去10年)

表3は前走JRA重賞組の着順別成績。前走1着が【0.2.0.0】、前走2着が【0.1.1.5】なので、こちらもマリーンS組同様に連対馬が強い。ただし、前走6着以下に敗れても巻き返しがありうる。例えば、17年1着ロンドンタウンは前走平安S12着(前々走アンタレスS2着)、21年3着ロードブレスは前走平安S13着(前々走アンタレスS3着)だった。このように前走大敗していても、前々走重賞で好走していれば要注意。まとめると、前走JRA重賞組は近2走以内にダート重賞で好走している馬をマークしたい。

■表4 エルムSの年齢別成績(過去10年)

表4は年齢別成績。4歳と5歳の勝率・連対率・複勝率、単・複の回収率までもかなり似通った数字が出た。それに比べると6歳は好走率がかなり下がり、7歳以上はさらにダウンし、勝利がない。狙い馬を絞る際に迷ったら、4~5歳馬を優先したい。

【結論】

それでは今年のエルムSを展望する。出走予定馬は表5の通り。

■表5 今年のエルムSの出走予定馬

フルゲート14頭。他にも登録馬あり(7/31時点)。

注目のマリーンS組はペプチドナイルが最有力だろう。2走前に勝利した大沼Sに続き、前走マリーンSは1番人気に支持されて逃げ切り勝ち。ハンデ57.5キロを背負ってマークされながらも、そのまま押し切り3馬身半差で完勝した内容は強かった。今夏の勢いは目覚ましく、一気に重賞タイトルを獲得しても不思議はない。

マリーンS2着のルコルセールもデータ的には有力で、逆転もありうる。同レースではペプチドナイルに3馬身半離されたが、この差をどれだけ詰めることができるか。マリーンS3着のセキフウも侮れない。同レースの上がり3ハロンは、ペプチドナイルと同じくメンバー中最速だった。今年のマリーンSの上位3頭は若く、年齢的にも狙い目。

一方、前走重賞組は全体的にぱっとしない印象。近2走以内にダート重賞で好走を果たしている馬が1頭もいないからだ。ペイシャエスは実績上位だが斤量59キロに加えて、今年に入っての成績が良くない。昨年のレパードSを制したカフジオクタゴンは、JRAの古馬重賞では5着が最高成績と伸び悩んでいる。こうした点もマリーンS組にとっては有利に見える。

それならば格下だがワールドタキオンに注目。地方から再度中央に入厩した馬で、前走3勝クラスの甲州街道Sを制して目下4連勝と勢いに乗っている。マリーンS組を相手にどこまで食い下がれるか見ものだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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