JRA-VANコラム
【京成杯×過去データ分析】クラシックに直結で俄然注目か!?

今週は中山競馬場で京成杯が行われる。以前はクラシックにあまりつながらない一戦だったが、23年の勝ち馬ソールオリエンスは次走皐月賞を制覇。24年の勝ち馬ダノンデサイルは日本ダービーを勝利し、2着アーバンシックは秋に菊花賞を優勝。近2年の京成杯連対馬がクラシックで大活躍を果たしたことで、俄然注目の一戦になった。今年、勝利するのはどの馬か。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析した。

過去10年の前走クラス別成績を調べたところ、新馬【4.1.2.14】が勝率19.0%、連対率23.8%、複勝率33.3%、単勝回収値151と優秀だった。また、JRA重賞【2.2.2.34】と1勝クラス【3.2.4.28】の比較では、後者の方が成績は良かった。つまり京成杯では、重賞経験の有無はあまり重要ではない。素質・実力の方が大切で、キャリアが1戦でも十分勝ち負けになる。

表2は新馬組の前走場所別成績。東京【3.1.0.5】が最も優秀で、好走馬はすべて前年秋に行われた芝1800~2000mを勝ち上がった馬だった。また、中山【1.0.1.4】と阪神【0.0.1.2】の好走馬はすべて、前年12月に行われたレースを勝っていた。

表3は1勝クラス組の前走場所別成績。新馬とは違い東京【0.1.0.3】は特別良いわけではなかった。京都【0.0.0.3】も好走馬がいなかった。中山【2.1.2.13】と阪神【1.0.2.9】から好走馬が良く出ており、レース別では葉牡丹賞【2.1.2.5】とエリカ賞【1.0.2.6】の好走馬の成績が優秀だった。つまり1勝クラス組は12月に行われた芝2000mの特別戦の好走馬が有力と言える。

未勝利組は新馬組に比べて勝ち馬が出ていないので単勝では狙いづらいが、2、3着候補としてマークは必要だ。狙う際のポイントとしては、前走・2走前の成績と上がり3ハロンの順位に注目したい(表4参照)。実際に好走した未勝利組6頭は、前走芝1800~2000mのレースで上がり3ハロン3位以内で勝っていた。また、2走前に関しても、テンバガーを除く5頭が上がり3ハロン2位以内をマークしていた。仮に新馬・未勝利で敗れてしまった場合でも、ラスト3ハロンではいい脚を使って好走していることが重要だ。
【結論】
葉牡丹賞2着ゲルチュタールが有力
まず新馬組は前走10月の東京芝2000mを勝利したキングノジョーに注目。前走1勝クラス組は葉牡丹賞で2着のゲルチュタールと4着のパッションリッチが登録。ベゴニア賞3着のガルダイアも気になる存在だが、基本的に1勝クラス組は葉牡丹賞かエリカ賞で3着以内馬が狙い目なのでゲルチュタールが有力とみたい。
未勝利組は前走・2走前の着順と上がり順位に基づき、センツブラッド、タイセイリコルド、パーティハーン、マテンロウムーブにチャンスがあるとみたい。
ライタープロフィール
小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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