JRA-VANコラム
【大阪杯 × 過去データ分析】現在の阪神芝傾向から一発を秘めるのはあの逃げ馬!!

今週は土曜に中山でダービー卿CT、阪神でアーリントンCから改称したチャーチルダウンズC、日曜に阪神で大阪杯と3鞍の重賞が組まれている。今回は阪神芝2000mを舞台に春の中距離チャンピオンを決める大阪杯をピックアップ、G1昇格後の2017年以降・近8年のデータならびに先週の阪神芝の傾向から馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

表1は人気別成績。1番人気馬は18年スワーヴリチャードら2勝をあげ、複勝率62.5%。2番人気馬が昨年のベラジオオペラら最多の3勝をあげ、連対率は50.0%でトップ。これら上位4番人気以内の馬で6勝をあげており、そのうち牝馬は20年ラッキーライラック(2番人気)ら2勝をあげ、連対率は71.4%と非常に高い。
5番人気馬からは3着以内馬が出ておらず、8・9番人気馬が1勝ずつ。6~11番人気からは近8年中7年で計8頭の好走馬が出ている。なお、12番人気以下はすべて着外に敗れている。

表2は年齢別成績とキャリア別成績。年齢別成績では、3着以内馬24頭のうち勝ち馬8頭を含む23頭が4・5歳馬から出ており、中心。6歳馬は2着1回のみで、7歳以上はすべて4着以下に敗れている。
キャリア別成績では、15戦以内の馬が圧倒しており、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。15戦以内かどうかがひとつの分水嶺といえるだろう。

表3は前走距離別成績。大阪杯と同じ前走2000m組が一昨年のジャックドールら最多の5勝をあげており、勝率・連対率トップ。これら前走2000m組では金鯱賞組の出走が最も多く、そのうち前走5着以内だった馬が3勝しており、複勝率31.3%と優秀だ。
前走2000m組以外では前走1800m組、前走2200m組、前走2500m組が1勝ずつ。前走2400m組からは連対馬こそ出ていないものの、複勝率は33.3%で前走2000m組を上回っている。

最後に表4は先週の阪神芝レース10鞍における脚質別成績。逃げ馬が3勝をあげ、連対率70.0%・複勝率90.0%は非常に高い。先週土曜メインの毎日杯では7番人気ガルダイアが逃げて2着に好走。このように3着以内に好走した逃げ馬9頭中8頭は5~7番人気の伏兵だった。先週だけでなく、1回阪神・2回阪神を合わせた今年の通算でも逃げ馬は【12.8.3.26】で勝率24.5%・連対率40.8%・複勝率46.9%と高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。
また、先週まではAコースを使用していたが、今週からBコースに替わる。5週連続で使われて消耗した内めの部分がカバーされ、今週も逃げ馬にとって残りやすい馬場になると想定される。
【結論】
馬場傾向からデシエルトの一発に期待
今年の大阪杯の注目馬は表5のとおり。

(表5 今年の大阪杯の注目馬)
※4/2時点。フルゲート16頭。
昨年の優勝馬ベラジオオペラに加えて、G2連勝中のシックスペンス、昨年の桜花賞馬ステレンボッシュ、前走日経新春杯が強い勝ち方だったロードデルレイなど好メンバーが揃った今年の大阪杯。ステレンボッシュは今回上位4番人気以内に支持されそうな牝馬、4歳馬でキャリア8戦、前走2400mの香港ヴァーズ組と表1~3の好走レース傾向に合致する。上位人気の中では軸として信頼したい。
阪神芝の馬場傾向から狙いたいのが逃げ馬のデシエルト。不振傾向の6歳馬ながら、この馬自身は1年以上休養していたこともあり、キャリア15戦と表2の好走傾向に当てはまる。表3の前走金鯱賞5着以内にも入っており、金鯱賞での失速で人気が落ちるようなら面白い。1着か、馬券圏外か、ハッキリしているタイプだけにアタマで狙っても面白いだろう。
今回、デシエルトは一発タイプ、ステレンボッシュは軸馬タイプとして推奨しておきたい。
ライタープロフィール
ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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