JRA-VANコラム
【七夕賞×過去データ分析】斤量の増減に着目して有力馬を見抜く!

昨年は2番人気が1着、1番人気が2着と比較的穏当な決着になった七夕賞だが、それでも過去10年のレース全体の回収値は単勝で107、複勝で116に達する。夏の福島名物としておなじみの荒れるハンデG3を、過去10年のデータから分析していこう。データ分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

前走比の斤量(ハンデ)に関して「今回増」「増減なし」「今回減」の成績を比較すると、「今回増」の好走率が明らかに高く、過去10年で半数の5勝を挙げている。ハンデ戦とはいえ、斤量増を神経質に捉えすぎる必要はなさそうだ。また、「増減なし」と「今回減」を比較すると、好走率に関しては大差ないが、単複の回収値は「今回減」が断然有利。この点に関してはハンデ戦のイメージらしい傾向で、前走より斤量が軽くなった馬の激走を狙う手はある。

「斤量今回増」に関するデータをふたつ紹介する。前走着順については、前走1~5着なら複勝率50.0%だが、前走6着以下だと複勝率14.3%。前走人気についても、前走1~5番人気の複勝率56.3%に対して、前走6番人気以下は複勝率7.7%となる。このデータを見る限り、「斤量今回増」の馬は前走の着順や人気を素直に受け取ったほうが結果に結びつきやすそうだ。

「斤量増減なし」は基本的に数字があまりよくない。それでも、前走で1~2番人気に推された馬に限れば【2.2.0.4】と2頭に1頭は連対し、単複の回収値も優秀だ。また、この「斤量増減なし」パターンでは、距離が今回延長となる馬は連対した例がないことも押さえておきたい。3着は1回あるが、それも前走ダート戦を使っていた馬。つまり、前走も芝だった「斤量増減なし」の距離延長馬は、過去10年で1頭も好走していないことになる。

「斤量今回減」は回収値の高さが売りで、特に前走6着以下や前走6番人気以下だった馬の回収値は単複とも200を上回る。つまり、「斤量今回減」なら前走の評価や結果を度外視して狙ってみる価値はある。また、出走間隔別の傾向も興味深い。中2週以内で出走してきた「斤量今回減」の馬は、複勝率42.9%かつ回収値も抜群に高い。中9週以上のローテも複勝回収値284と破壊力十分だ。しかし、中3~8週のローテは好走率、回収値ともに低調なものにとどまっている。

最後にチェックしておきたいのが、すでに七夕賞に出走したことがあるか否か。表5のとおり、七夕賞既出走馬より未出走馬のほうが好走率で優位に立つ。今年の登録馬15頭だと、リフレーミング、ダンテスヴュー、ショウナンマグマの3頭が七夕賞に出走済み。となると、残る12頭のほうがデータ的には好走しやすいということになる
【結論】
ドゥラドーレスは複勝率5割以上のデータに両方合致
以上の分析に基づく、好走データ該当馬を紹介していこう。
「斤量今回増」の登録馬は3頭いる。このパターンでは、前走1~5着または前走1~5番人気に当てはまる馬が有力で、前走エプソムCで1番人気2着のドゥラドーレスは文句なし。また、前走新潟大賞典で1着のシリウスコルトにも資格はありそうだ。
「斤量増減なし」は七夕賞での結果があまり振るわない。そのなかで前走1~2番人気なら複勝率5割だが、このパターンの登録馬3頭はいずれも前走3番人気以下だった。
「斤量今回減」は回収値が高く、激走の可能性を秘める。そして、このパターンでは前走から中2週以内もしくは中9週以上で出走すると期待感を増す。該当するのは、中2週のマテンロウオリオン、中9週以上のコスモフリーゲン、ダンテスヴュー。ただし、ダンテスヴューは七夕賞既出走馬であり、未出走の2頭のほうがデータ的には狙いやすい。
ライタープロフィール
出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。
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