JRA-VANコラム
【金鯱賞×過去データ分析】4歳馬と逃げ馬に注目

今週は日曜日に中京競馬場で金鯱賞が行われる。17年に開催時期が3月となり、1着馬には大阪杯への優先出走権が与えられるようになった。その後、金鯱賞→大阪杯と連勝したのは18年スワーヴリチャードしかいないが、毎年レベルが高いレースが繰り広げられており、別定G2らしい一戦と言える。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去9年のデータを分析する。

まず年齢別成績を調べたところ、4歳【5.4.1.15】が勝率20.0%、連対率36.0%、複勝率40.0%で、5歳や6歳に比べて抜群に良かった。一方、7歳以上【0.1.0.19】は不振だった。好走した4歳馬10頭を詳しく見ると、ざっくり3つのパターンに分けることができる。一つ目はG1連対実績馬(18年1着スワーヴリチャード、19年1着ダノンプレミアム、20年1着サートゥルナーリア、21年2着デアリングタクト、24年2着ドゥレッツァ)、二つ目は上がり馬(17年2着ロードヴァンドール、21年3着ポタジェ、22年1着ジャックドール)、三つ目は前年秋以降に芝2000m重賞で好走した馬(23年2着フェーングロッテン、25年1着クイーンズウォーク)。2つ目に関して補足すると、クラシックに出走できず、近2走以内に3勝クラスを勝ち上がったという共通項がある。

続いて前走クラス別成績を調べたところ、海外【1.3.1.2】が勝率14.3%、連対率57.1%、複勝率71.4%と優秀だった。好走した5頭の前走レース内訳は、香港国際競走組が3頭(前走6着以内)、凱旋門賞組が2頭(前走15~16着)だった。
前走JRA・G1【4.2.1.16】は勝率17.4%、連対率26.1%、複勝率30.4%。悪くはないが、古馬別定G2の前走G1組としては少し物足りない印象もある。むしろ前走OP特別【2.0.3.10】の複勝率33.3%という数字が異常。その好走馬の全5頭が前走白富士Sだったことも特徴的だ。前走JRA・G3の中でも中日新聞杯【1.1.0.5】組が割りと良い成績なので、直近で左回りの芝2000m戦を使われている点がアドバンテージになっている可能性がある。

最後に脚質別成績を調べたところ、逃げ【2.3.1.3】が勝率22.2%、連対率55.6%、複勝率66.7%と非常に良く、単勝回収値(2547)と複勝回収値(412)も優れていた。18年に8歳馬ながら2着と好走したサトノノブレスは逃げて粘ったもの。昨年は2番人気デシエルトが4着に敗れたが、これは道悪の中、オーバーペースだったのが敗因。人気薄の馬が多数好走しており、先手を奪いそうな馬は必ずマークしておきたい。なお、先行と中団はあまり差がない。後方は苦しい競馬を強いられる可能性が高い。
【結論】
メンバー中唯一の4歳馬がジョバンニ
今年の金鯱賞に登録があったのは14頭。フルゲート割れは確実だが、メンバー的には楽しみな一戦だ。メンバー中唯一の4歳馬のジョバンニはクラシックで好走できなかったが、24年ホープフルS2着馬なので、G1連対実績馬という見方ができる。3走前の神戸新聞杯ではエリキング、ショウヘイに次ぐ3着と好走。エリキングは今年、京都記念2着、ショウヘイはアメリカジョッキークラブC1着と結果を出している点も追い風。ただしジョバンニは前走アメリカジョッキークラブC(7着)を挟んだことがどうでるか(4歳馬の前走JRA・G2組は【0.0.0.5】)。久々の距離2000mで復調をアピールしたいところ。
メンバー中唯一の前走海外組であるアーバンシックは前走香港ヴァーズが10着と成績がふるわなかったことがどうでるか。
今年の白富士Sで、ダノンシーマとウィクトルウェルスという注目の4歳上がり馬の間に割って入り2着と好走したヴィレムにも注目。また、前走G2京都記念組だが2走前に中日新聞杯で好走したシェイクユアハートとジューンテイクも有力と見る。
あとは逃げ馬候補のホウオウビスケッツ、セキトバイーストもマークしておきたい。
ライタープロフィール
小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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