展望
人気割れの予感 ソダシ、サリオス、シュネルマイスター等をどう見る!?
2022年11月15日 10:20配信
今年のマイルCSは上位拮抗というか、特定の1頭に注目が集まるのではなく4~5頭で人気を分けるような形になりそうだ。
シュネルマイスターは昨年のマイルCS、今年の安田記念と古馬G1では惜敗が続いているが、当時の勝ち馬は不在で、この馬が繰り上がって戴冠となっても不思議はない。不安材料があるとしたらスプリンターズSを使ったこと。9着と大敗してきたこともだが、はじめて1200mを使ったことでその流れを経験してしまったことがどうか。折り合い面に影響が出る可能性もゼロではない。
サリオスは毎日王冠で最後鋭い脚を使い久々の勝利を得た。安田記念の頃から良化している雰囲気はあったが、さらにコンディションが良くなっていたという印象だ。阪神芝1600mは朝日杯フューチュリティSを勝った舞台だし、それ以来遠ざかっているG1タイトルがついに手に入るかもしれない。
ソダシは府中牝馬S2着からの参戦。負けはしたが、勝ち馬より2キロ重い斤量を背負っていたことを考えると悲観する必要はないだろう。札幌記念を勝っているがやはりベストは芝1600mだろうし、阪神となれば桜花賞を勝った舞台。今回も好位からの競馬をすると思われるので、あとは展開。前が残れる流れならば一線級の牡馬相手でも好勝負できる。
セリフォスは逆に、差しが届く展開でこその馬。4着だった安田記念で32.8秒、前走の富士Sでは33.2秒と速い上がりを使っており、今回もその武器を生かしたい。極端に外を回る形になると距離損が心配だが、うまく捌くことができれば阪神外回りの直線が味方となってくれる。
NHKマイルC勝ち馬のダノンスコーピオンは富士Sで3着。NHKマイルCも2,3着がそれぞれクビ差の接戦だったので世代の中で力が抜けているというわけではないが、富士Sとの比較ということでは上積みが見込める。G1馬ということで2キロ加増されていたという事情もあるし、いったんポジションを下げながらもしっかり盛り返してきたあたりにはさすがタイトルホースという底力が感じられた。
セリフォス・ダノンスコーピオンの間に入る形で富士S2着だったのがソウルラッシュ。昨年末から春にかけて4連勝でマイラーズCまで制したが、安田記念では13着大敗。前走でなんとか再挑戦権を獲得したという感じだ。上がりが極端に速くなると苦しいので、まずは前半がある程度流れてほしいところ。
ジャスティンカフェはまだ実績不足だが差し脚はしっかりしている。まずは5着以内が目標というところだが、速い上がりが生きる展開ならさらに上が狙える。
text by 須田 鷹雄