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JRA-VANコラム

中内田厩舎×川田騎手の組合せを分析する

2020年4月20日 11:30配信
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2017/12/17 阪神11R 朝日杯FS(G1) 1着 1番 ダノンプレミアム

桜花賞が行われた4月12日終了時点で63勝と騎手リーディング首位をひた走っている川田将雅騎手。川田騎手といえば、ダノンプレミアムを筆頭に中内田厩舎所属馬での活躍を思い浮かべる方も多いのではないだろうか。今回は中内田厩舎×川田騎手の組合せに着目し、2017年以降のデータから馬券での狙い目を分析していきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 中内田充正厩舎の騎手別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

まず表1は2017年以降の中内田充正厩舎における騎手別成績。中内田厩舎といえば出走数こそ少ないけれども勝率が非常に高い、いわゆる「少数精鋭」的なデータが出ているが、そのなかでも川田騎手とのコンビで66勝と勝利数が抜けて多い。4勝以上あげている騎手のなかでは勝率もトップだ。勝率31.6%は第1397回データde出~たで挙げた藤沢和雄厩舎×ルメール騎手の勝率28.9%を上回っている。複勝率も58.4%と最も高く、中内田厩舎の主戦騎手といえる好成績を示している。

それでも単勝回収率83%、複勝回収率87%に止まっているのは人気の高さに起因する。ブランド力の高さが競馬ファンの中に広く浸透していることを示す数字だ。川田騎手に続く25勝をあげているのが藤岡佑介騎手。その他の騎手は一桁勝利に止まっている。

■表2 中内田厩舎×川田騎手のクラス別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

続いて表2は中内田厩舎×川田騎手のクラス別成績。出走数こそ少ないが、黄色で強調したリステッド競走のオープン特別、G2戦で好成績をあげている。G2競走でいえば、昨年3月から9月にかけて5連勝をあげるなど、勝率54.5%と非常に高い。

重賞でのべ14勝と多くの勝ち星をあげているが、G1では17年朝日杯FSにおけるダノンプレミアムの1勝のみに終わっている。G1出走17回中1番人気に推されたのは7回あったが、意外にも【1.1.1.4】の成績だった。ただ、今後も活躍馬が出てくるのは間違いなく、G1での勝ち星は増えてくるだろう。

■表3 中内田厩舎×川田騎手の人気別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

表3は芝・ダートに分けて人気別成績を示している。芝では1番人気において、勝率49.3%で34勝と半数近くを勝利に導いている。複勝率も1番人気は71.0%と非常に高いが、単勝回収率・複勝回収率とも100%に満たないのはいかに支持率が高いかを表している。複勝率では1~3番人気で60%を超えており、複勝回収率では3~5番人気が100%を大きく超えていた。

ダートでは全20勝中17勝を1番人気が占めている。連対率63.9%・複勝率75.0%は芝の1番人気よりも高い。単勝回収率・複勝回収率とも100%に近い高い数字を残している。

■表4 中内田厩舎×川田騎手 前走からの間隔別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

表4は前走からの間隔別成績。表の下部にある中9~24週、半年以上の馬で計28勝、厩舎平均31.6%以上の勝率をあげている。休養明けでもしっかり仕上がっており、川田騎手も勝利に導いていることがわかる。単勝回収率はともに100%を超えており、中9週以上の馬は要注目だ。

また、中3週の馬は複勝率72.7%と高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。重賞では昨年のミッキーチャームが中山牝馬S(14着)から中3週で阪神牝馬Sを勝利している。対して、中1週では勝ち星がなかった。

■表5 中内田厩舎×川田騎手の前走人気別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

表5は前走人気別成績。前走1番人気馬よりも前走2番人気馬の方が勝率・連対率・複勝率いずれも高い。昨年の天皇賞・秋でのダノンプレミアム2着(前走安田記念で2番人気16着)も該当している。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、前走2番人気馬には注目したい。また、前走3・4番人気馬も複勝回収率で100%を超えていた。

■表6 同コンビにおけるディープインパクト産駒の年齢別成績(2017年~2020年4月12日終了時点)

表6はディープインパクト産駒における年齢別成績。まず中内田厩舎×川田騎手の組合せにおいて、ディープインパクト産駒で24勝と2位クロフネ産駒の6勝に大差をつけて勝利数が多い。同産駒はのべ【24-10-4-20】で勝率41.4%・連対率58.6%・複勝率65.5%、単勝回収率108%・複勝回収率113%と優秀な数字を残している。

同産駒では2歳馬で11勝をあげ、勝率64.7%と非常に高い。複勝率も82.4%と優秀で、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。対して、3歳では7勝と勝ち星が減り、勝率・連対率・複勝率いずれも下がっている。なお、4歳になると率が上がっているが、ダノンプレミアムやミッキーチャームら元々活躍していた馬の好走が大きい。

■表7 同コンビにおける前走からの距離増減別成績(2017年~2020年4月12日終了)

最後に表7は前走からの距離増減別成績。今回距離短縮組が勝率・連対率トップで、単勝回収率153%と優秀だ。昨秋のローズSを勝ったダノンファンタジーも、オークス以来、つまり距離短縮だった。前走から距離短縮の馬はぜひ注目しておきたい。

複勝率では前走と同距離の馬が61.6%でトップ。なお、距離延長組は他の組に比べて率で劣っている。

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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