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JRA-VANコラム

阪神芝3200mで行われる天皇賞(春)を分析する

2021年4月30日 11:35配信
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日曜に阪神競馬場で春の天皇賞が行われる。天皇賞(春)が前回阪神競馬場で施行されたのは1994年で、当時はビワハヤヒデが勝利している。今年は27年ぶりの開催で、阪神芝3200mは出走予定馬の大半が未経験となる。阪神開催の天皇賞で頂点に立つのはどの馬か、過去10年の天皇賞(春)のレース傾向ならびに前哨戦の結果を振り返りながら分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表1 天皇賞(春)過去10年の人気別成績

まずは過去10年の天皇賞(春)のレース傾向を見ていこう。表1は天皇賞(春)過去10年の人気別成績。1番人気馬は連対率・複勝率40%と低めだが、一昨年・昨年とフィエールマンが連覇するなど近4年は続けて連対している。2番人気馬は18年レインボーラインら最多の4勝をあげ、複勝率は60%でトップだ。以下、4・7番人気馬が各1勝、10番人気以下は12年に14番人気ビートブラックが勝利している。

2・3着馬も下位人気まで幅広く分布し、10番人気以下が2頭ずつ激走している。10番人気以下の3着以内馬5頭はそれぞれ違う年に好走しており、昨年11番人気で2着のスティッフェリオら4頭は逃げ・先行で穴を開けた。

■表2 天皇賞(春)過去10年の年齢別成績

表2は過去10年の年齢別成績。5歳馬が昨年のフィエールマンら最多の5勝をあげており、勝率・連対率トップ。4歳馬は16年キタサンブラックら4勝をあげている。これら4・5歳馬で大半の9勝をあげている。

6歳馬は15年ゴールドシップの1勝のみだが、複勝率は最も高い。7歳以上は勝ち星がなく、2・3着止まり。なお、10番人気以下の好走馬5頭中4頭は6歳以上の馬だった。

■表3 天皇賞(春)過去10年の前走レース別成績

表3は過去10年の前走レース別成績。前哨戦となる阪神大賞典組と日経賞組の出走数が多い。両者の比較では阪神大賞典組が18年レインボーラインら3勝をあげており、勝率・連対率・複勝率ともに上回っている。12年に勝利したビートブラックら10番人気以下の激走馬3頭が阪神大賞典組だった。

日経賞組は13年・14年に連覇を達成したフェノーメノの2勝。こちらは昨年2着のスティッフェリオら10番人気以下の激走馬が2頭いる。

10番人気以下で好走した5頭は阪神大賞典組か日経賞組から出ている。今年は出走予定馬17頭中12頭が阪神大賞典組か日経賞組。他はジャパンC組、ダイヤモンドS組、大阪-ハンブルクC組、3勝クラスの松籟S・サンシャインS組が各1頭となっている。

■表4 阪神大賞典組の前走着順別成績(過去10年)

表4は阪神大賞典組の前走着順別成績。前走1着馬が15年ゴールドシップら2勝をあげ、複勝率55.6%と高い。複勝回収率も100%を超えている。前走2~4着からは2・3着馬が計3頭。前走6着以下から16年2着カレンミロティック(前走6着)、前走10着以下から12年1着ビートブラック(前走10着)が巻き返しており、前走着外組にも注意したい。

■表5 日経賞組の前走着順別成績(過去10年)

表5は日経賞組の前走着順別成績。前走1着馬は13年フェノーメノが勝利し、複勝率33.3%。3着以内に好走した3頭はいずれも前走1番人気で勝利していた。日経賞組の好走馬7頭はいずれも前走で5着以内に入っていた。前走6着以下だった18頭はすべて天皇賞で着外に敗れており、巻き返しは厳しい。

■表6 今年の阪神大賞典の結果

ここからは有力馬の過去レース分析に移る。表6は今年の阪神大賞典の結果。重馬場で行われ、3番人気ディープボンドが5馬身差の快勝を決めた。時計が掛かる馬場状態で前半1000m通過は62秒4。2ハロン目に11秒7と速いラップを刻み、道中は13秒台が1度だけで、12秒台が長く続く消耗戦となった。持久力に優れたディープボンド、後方で余力が残っていたユーキャンスマイルとナムラドノヴァンが上位に入り、1番人気に推されたアリストテレスは直線で失速。アリストテレスは2走前に不良馬場のアメリカJCCで勝利した影響もあったかもしれない。

■表7 今年の日経賞の結果

表7は今年の日経賞の結果。前半900m通過56秒5で、道中はペースが緩み、後半1000mが58秒7と上がりが速いレースとなった。上位3頭はメンバー中上がり3位以内で、過去にG1での好走経験があった。また、連対した2頭は直線で内ラチ沿いを通っており、3着ワールドプレミアは馬場の中ほどから伸びてきていた。

■表8 昨年末の有馬記念と同日のグッドラックHの結果

表8は昨年末の有馬記念と、同日に行われた2勝クラス・グッドラックHの結果。今回の天皇賞で上位人気が予想されるワールドプレミアとカレンブーケドールは有馬記念5着同着で、走破時計は2分35秒6。時計が掛かる馬場で先行勢には厳しい展開になり、2周目の向正面で上がっていったクロノジェネシスが1着、直線一気に徹したサラキアが2着。先行勢ではフィエールマンだけが3着に粘り、カレンブーケドールは最後苦しくなって5着に後退した。ワールドプレミアは伸びてはいるが、前3頭からは離された5着だった。

同日同コースで行われた2勝クラス・グッドラックHはディアスティマが大外枠から逃げて7馬身差の圧勝。勝ちタイムは2分35秒7で有馬記念でのワールドプレミア、カレンブーケドールと0秒1差で走っている。前半900m56秒0は有馬記念とほぼ同じで、最後は後続と差が開いたこともあって流し気味にゴール。ディアスティマのステイヤーとしての高い資質を示した一戦で、初の3000m以上となった前走の松籟Sでも3馬身差の快勝を見せている。

■表9 今年の天皇賞(春)の出走予定馬(4/28時点)

今年の天皇賞(春)の出走予定馬は表9のとおり。阪神芝3200mの経験があるのはディアスティマ、シロニイ、メロディーレーンの3頭だけで、他の馬は初めてとなる。

前走阪神大賞典で5馬身差の圧勝を決めたディープボンドが人気を集めそうだが、今回も同じパフォーマンスを出せるかは疑問だ。良馬場の上がり勝負になると厳しく、着順を落としてもおかしくない。

今回一番手に推したいのが、唯一阪神芝3200mでの勝利経験があるディアスティマ。表8で示したように昨年末の時点で有馬記念上位馬と互角の評価ができ、前走松籟Sでは前半1000m59秒4、後半1000mも59秒9でまとめて3馬身差の快勝。レース前半である程度リードすることができれば、そのまま逃げ切る可能性も十分と見る。

阪神大賞典組からはアリストテレス、日経賞組からはワールドプレミアを推奨したい。アリストテレスは近2走不良、重で本来の力を出せておらず、良馬場なら巻き返しを期待できる。不安点は近2走の疲れが抜けているかどうか。ワールドプレミアは2年前の菊花賞の勝ち馬でスタミナが実証されている。前走日経賞も直線での進路取りを考えれば、上位2頭以上の評価ができる。

他では穴でユーキャンスマイル。近2年京都開催の春の天皇賞では5、4着ながら、阪神大賞典では昨年1着、今年2着。阪神開催で前進に期待できる一頭だ。

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