JRA-VANコラム
今年も無敗の女王誕生なるか? オークスを分析する
牝馬クラシックの第2弾・オークス。一昨年のラヴズオンリーユー、昨年のデアリングタクトと、ここ2年は無敗馬が制しているレースだ。今年もデビューから5連勝中のソダシが出走予定。無敗馬による3年連続優勝、そして2年連続で無傷の牝馬二冠馬誕生となるのか。過去10年の傾向を分析してみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
オークスは1番人気が現在5連勝中で、7年連続連対、8年連続馬券圏内。2番人気も過去10年【1.2.4.3】で複勝率70.0%と上々だ。単勝オッズでは5倍未満の馬が過去10年で複勝率87.5%、ここ5年は【5.1.3.0】と極めて安定しており、人気馬を素直に信頼したい。ただ一昨年は1→12→2番人気で3連単18万馬券近く、昨年も1→7→13番人気で同4万馬券が出ており、中~下位人気勢の激走にも注意が必要だ。
前走レース別で好走馬が多いのは桜花賞組で、次いでフローラS組。しかし好走確率では忘れな草賞組が群を抜いている。スイートピーS組は17頭出走して2着1回のみと不振だ。本年はほかに前走1勝クラス出走馬も4頭が登録しているが、この1勝クラス組は過去10年【0.0.0.14】に終わっている。
前走桜花賞組の好走馬は表3の16頭。その桜花賞で上位人気に支持されて3着以内に入った馬が多く、桜花賞4番人気以下かつ4着以下だった馬の好走は1頭だけである。ただその1頭・メイショウマンボにしても桜花賞は4番人気。桜花賞で人気にもならず馬券圏外に敗れたような馬では苦しい。
表4は桜花賞組の前走人気・着順別成績である。前走・桜花賞で1~2番人気に推された馬はオークスで【5.2.3.5】複勝率66.7%、そして桜花賞3着以内馬は【6.3.4.12】同52.0%。この双方を満たす「桜花賞2番人気以内かつ3着以内」馬は【5.1.2.2】複勝率80.0%で、2014年以降は【4.1.1.0】と馬券圏内を外していない。
前走フローラS組の好走馬は8頭を数えるが、優勝馬は出ていない。うち7頭はフローラS3着以内で、2走前のレースでも連対していた。フローラS5着だったビッシュは、3走前から2走前にかけて2連勝を飾っている。
最後に表6は、桜花賞・フローラS以外からの好走馬6頭だ。このうちバウンスシャッセだけは前走で牡馬相手の皐月賞に出走して11着だったが、残る5頭は牝馬限定のオープン特別・忘れな草賞かスイートピーSを3番人気以内で優勝していた。
この「前走オープン特別1着馬」の成績を調べると、前走4番人気以下は【0.0.0.4】、そして前走2コーナーを4番手以内で通過した馬は【0.0.0.6】とともに好走がなかった。逆に、前走3番人気以内かつ2コーナー5番手以下なら【3.1.1.6】で複勝率45.5%、単複の回収率は436%、312%となる。
【結論】
1番人気馬が5連勝中のオークス。今年は無傷で桜花賞を制したソダシが1番人気に推されるのはほぼ間違いない。その桜花賞では2番人気だったが、表4にあるように前走・桜花賞で2番人気以内かつ3着以内だった馬は勝率50.0%、複勝率80.0%と非常に安定している。前走人気、着順を個別にみると、桜花賞2番人気馬は勝率50.0%、桜花賞1着馬は同37.5%でともに桜花賞組のトップ。勝利にもっとも近い存在と言えそうだ。
もしソダシを下す馬がいるとすれば、好走確率が非常に高い忘れな草賞組(表2)のステラリアだろうか。2番人気だった同レースを道中6~7番手から差し切っており、表6の好走条件にピタリと当てはまる。
一方、今年のフローラS組(表5)には「同レース3着以内+2走前連対」を満たす馬が不在。そこでこの組からは、2016年3着のビッシュと同じく3走前~2走前に連勝しているパープルレディーに一発の期待をかける手もありそうだ。その他では桜花賞3着のファインルージュ(表4)や、フローラS3着で2走前が重賞3着のユーバーレーベン(表6)も相手候補に加えておきたい。
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