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JRA-VANコラム

「新装・京都」最初のG1を制する馬は? 天皇賞(春)分析

2023年4月27日 16:00配信
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2020/5/3 京都 11R 天皇賞(春) 1着 14番 フィエールマン(1番人気) (Photo by JRA)

京都競馬場改修工事の影響で、ここ2年は阪神で代替された春の天皇賞。今年は3年ぶりに京都に戻っての開催になる。阪神開催の2回を振り返ると、一昨年はワールドプレミアが追い比べの末にディープボンドを下して優勝。昨年は一転してタイトルホルダーの大楽勝となったが、今年はどんな結果が待っているのか。過去の傾向をJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して分析したい。

■表1 人気別成績

過去10年、1番人気は【3.3.0.4】だが馬券圏外4頭は前半4年に集中しており、2017年以降は【3.3.0.0】で連対率100%。近6年ではほかに4番人気が【0.1.4.1】複勝率83.3%の好成績を記録している。5番人気以下の成績をみると、2013~16年は【0.2.3.50】複勝率9.1%、2017~22年が【0.2.1.69】同4.2%と、近年は2016年以前に比べると穴馬の出番が減ってきていることがわかる。

■表2 1番人気の着順

表2はJRA-VAN Data Lab.でデータが提供されている1986年以降について、1番人気の成績を調べたものである。1986~2001年は【8.3.1.4】複勝率75.0%と上々だったが、2002~16年は【1.0.3.11】で同26.7%。連対したのは2006年1着のディープインパクトのみと、この期間は1番人気の不振が目立った。そんな流れを断ち切ったのが2017年の優勝馬・キタサンブラックで、以降の1番人気は連対を外していない。2017年といえば大阪杯がG1に昇格した年。その影響かどうかは定かではないが、傾向が大きく変わっていることは確かなため、表3以降は2017~22年の6年間を対象に分析したい。

■表3 年齢別成績

過去6年の年齢別成績は、最多の4勝を挙げる5歳が【4.2.1.20】で勝率14.8%、連対率22.2%ともにトップ。4歳は【2.2.3.17】で複勝率は5歳(25.9%)を上回る29.2%を記録している。この4、5歳馬が中心だ。

■表4 種牡馬別成績(3着以内馬の父)

種牡馬別では、ディープインパクトなどサンデーサイレンス系が他を圧倒しており、3着以内馬18頭中16頭を占める。残る2頭は昨年の優勝馬タイトルホルダーと同3着馬テーオーロイヤルで、ともにミスタープロスペクター系だ。

■表5 前走クラス別成績

前走クラス別では中央G2組が【4.5.5.57】と3着以内馬の8割近くを占めている。前走G1組の好走馬3頭は、2017年キタサンブラックと20年フィエールマンが本競走2勝目(連覇)。そして18年2着のシュヴァルグランは過去2年3、2着と、いずれも既に春の天皇賞で連対した実績があった。そしてG3組の1頭は昨年3着のテーオーロイヤルで、1勝クラスから前走・ダイヤモンドSまで4連勝中だった。今年はG1組、G3組とも似たタイプは不在のため、狙いは前走G2組に絞りたい

■表6 前走G2からの3着以内好走馬(1)

表6はその前走G2からの好走馬14頭で、そのうち12頭は前走のG2で3番人気以内かつ3着以内。また、好走馬14頭中11頭は前走で日経賞か阪神大賞典に出走していた。残る3頭は2019年の1~3着馬で、前走は年明けの2200~2400m戦だった。

■表7 前走G2からの3着以内好走馬(2)

同じく前走G2組の好走馬について3000m以上の重賞実績も調べたところ、牡馬であればG1の天皇賞(春)か菊花賞への出走経験を持つ馬が大半(13頭中12頭)。そのどちらかでは連対しているか、G2・阪神大賞典を勝っているのが理想だ。なお、本競走では2015年のゴールドシップ以降8年連続で菊花賞連対実績馬(レインボーラインを除く7頭は菊花賞馬)が優勝していることも覚えておきたい。

【結論】

今年の登録馬のうち、前走の日経賞または阪神大賞典で「3番人気以内かつ3着以内」(表6)だったのは5歳のタイトルホルダー(日経賞2番人気1着)、4歳のジャスティンパレス(阪神大賞典2番人気1着)とボルドグフーシュ(同1番人気2着)の3頭。このうちボルドグフーシュは父がスクリーンヒーロー(ロベルト系)のためやや評価が下がる(表4)。

タイトルホルダーとジャスティンパレスの比較は難しいが、勝率の高い5歳で(表3)一昨年の菊花賞を制した実績も持つ(表7本文)タイトルホルダーが上位だろうか。ただ、種牡馬成績重視ならディープインパクト産駒(表4)のジャスティンパレスから入る手も十分に考えられる。このあたりは配当妙味など他の要素も含め最終的な決断を下したい。

日経賞・阪神大賞典以外の組からも選ぶなら、表6にあったように前走2200m以上のG2組を買いたいところだが、今年は該当馬が不在だ。あえて挙げればディープモンスターで、5歳・父ディープインパクト・菊花賞5着(2021年)と、前走内容(金鯱賞5番人気5着)以外は多くの好走馬に共通する条件を満たしている。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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