JRA-VANコラム
【有馬記念×過去データ分析】秋の古馬三冠達成なるか!?
今週は中山競馬場で有馬記念が行われる。JRAの一年を締めくくるグランプリとして毎年盛り上がり、今年は特にドウデュースが期待を集めている。ファン投票で歴代最多得票を獲得し、今回がラストラン。有馬記念連覇と同時に、秋の古馬三冠制覇もかかるという非常に大きな一戦だ。果たして勝利するのはどの馬か。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析した。
過去10年の有馬記念の年齢別成績(表1)を調べたところ、3歳が勝率16.0%、連対率28.0%、複勝率36.0%と最も良かった。4歳と5歳はそれぞれ3勝を挙げ、勝率と連対率は4歳、複勝率は5歳が上回った。6歳は連対がなく、複勝率もわずか4.3%。7歳以上は【0.0.0.13】で好走なし。つまり6歳以上は不振という傾向だ。
3歳馬の前走着順別成績(表2)を調べたところ、前走1着【3.0.2.4】が勝率・連対率33.3%、複勝率55.6%で好成績だった。好走馬の内訳を見ると、前走菊花賞1着馬が3頭、前走天皇賞(秋)1着馬が2頭。一方、前走G2・G3で1着だった馬の成績は【0.0.0.3】だった。また、前走6~9着ながら好走したのは19年2着サートゥルナーリア(前走天皇賞秋・2番人気6着)、前走10着以下から巻き返したのは14年2着トゥザワールド(前走菊花賞2番人気16着)であり、ともに前走G1で2番人気に支持されていた。
続いて4歳以上の前走着順別成績(表3)を調べたところ、前走1着【2.2.2.24】で勝率6.7%、連対率13.3%、複勝率20.0%と平凡だった。ただし、前走G1(海外含む)1着であれば【1.2.2.8】で勝率7.7%、連対率23.1%、複勝率38.5%と成績が上がった。また、前走重賞(海外含む)2~5着の成績は【4.3.4.29】で勝率10.0%、連対率17.5%、複勝率27.5%。特に前走ジャパンC組の成績が良かった。そして前走6着以下で巻き返した4頭の内3頭は前走凱旋門賞に出走していた。つまり、前走国内の重賞で6着以下に敗れた馬は相当厳しい戦いになると言える。
【結論】
アーバンシックVSドウデュース
今年の有馬記念を占うと、まず3歳馬は前走菊花賞を制したアーバンシックが最有力。ダノンデサイルは菊花賞で6着に敗れたのが大きなマイナスだが、レースでスムーズさを欠いたのが敗因。1番人気に支持されていたこともあり、見限ることはできない。
4歳以上では前走ジャパンC1着のドウデュースが当然最有力。ジャパンCで2着同着だったシンエンペラーとドゥレッツァ、そして同4着チェルヴィニアが今回不在なのも大きい。ジャパンC組は5着のジャスティンパレスもマークしたい。
あとは前走アメリカのブリーダーズカップターフで好走した5歳馬ローシャムパークを警戒。前走エリザベス女王杯を勝ったスタニングローズは、このメンバーを相手にどこまで食い下がれるか。
ライタープロフィール
小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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