JRA-VANコラム
【シルクロードS × 過去データ分析】京都開催では波乱の連続! 今年の主役候補は?

春の短距離G1・高松宮記念へ向けた一戦、シルクロードS。本番まではまだ2カ月近くあるが、過去10年の高松宮記念優勝馬10頭のうち5頭はその前走でシルクロードSに出走しており、G3のハンデ戦ながらも有力なステップレースとなっている。今回はこのシルクロードSについて、過去10年のうち京都競馬場で行われた7回(2016~20、24~25年)を対象に、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して分析したい。

京都開催時の人気別の成績は、3番人気と4番人気が複勝率42.9%のトップタイで、優勝馬は7頭中6頭が4番人気以内。ただ5番人気以下から3着以内に好走した馬もかなり多く、12番人気までは各人気から1頭以上が馬券に絡んでいる(ほかに15番人気が3着1回)。3連単の配当は7回中5回が10万円以上で、最高は9→10→4番人気で決まった昨年の32万5810円。中京代替時の3回(2021~23年)がいずれも5万円未満だったのとは対照的だ。

年齢別では4歳が勝率と連対率でトップ、複勝率は5歳がトップで、好走馬数もこの4~5歳で21頭中14頭を占めている。また、東西の所属別では関西馬が全7勝を挙げ、関東馬は勝利なし。加えて関東馬の好走馬5頭中4頭は5番人気以内だった。

前走クラス別では、中央G2組が【2.1.2.5】で複勝率50.0%の好成績。中央G3組は【3.2.1.14】同30.0%と複勝率ではG2組に水をあけられているが、勝率・連対率はG2組に迫る数字を残している。オープン特別組は最多の好走馬7頭を出しているものの、好走確率では劣勢だ。
なお、3勝クラス組の好走馬2頭はどちらも4歳馬で、前走は12月の芝1200m戦を3番人気以内で勝っていたが、今年は同タイプの登録なし。そして中央G1組で好走した2018年のファインニードルは前年秋のスプリンターズS以来。今年は前走スプリンターズS組の登録はなかった。

前走中央G2・G3組の好走馬は表4の11頭。2桁人気で好走した馬も2頭いるが、他の9頭は5番人気以内と全体としては人気サイドの馬が多い。好走馬11頭の前走はすべて前年の10月中旬から12月で、レース間隔としては中4~13週。この「前走中央G2・G3、中4~13週」を満たす馬は【5.3.3.12】複勝率47.8%の好成績だ。
もう少し細かく見ると、G3組の好走馬6頭はいずれも前走で京阪杯に出走しており、うち5頭は同レース5着以内。また、好走馬6頭は前走(京阪杯)以外の重賞で馬券に絡んだ経験があった(5頭は連対経験あり)。
一方、G2組は好走した5頭のうち2頭は前走6着以下と、前走着順はさほど気にしなくても良さそうな印象を受ける。そして好走馬5頭の前走は阪神Cなどすべて芝1400m以上。うち4頭は今回と同じ芝1200mの重賞で馬券圏内に入った実績を持っており、残る1頭・昨年3着のエターナルタイムはシルクロードSが芝1200m戦初出走だった。

前走オープン特別組は前述のように好走確率ではG2・G3組に及ばない。しかし表5にあるように、2桁人気馬3頭など好走馬7頭すべてが本競走4番人気以下と穴党なら特に見逃せない存在になる。
好走馬の前走は淀短距離S(6頭)かカーバンクルS(1頭)で、どちらも年明けの芝1200m戦(シルクロードSまで中1~2週)。そして7頭中6頭は前走で3着以内に入っていた。これらすべてを満たす「前走芝1200mのオープン特別で3着以内」かつ「前走から中1~2週で今回4番人気以下」に該当する馬は【1.3.2.8】で複勝率42.9%の好成績になる。表4本文で記した「前走G2・G3から中4~13週」に比べると条件が多い上に複勝率も少し低いが、穴馬の激走が多いため該当馬がいればぜひとも注目したい。
【結論】
昨年の覇者・エイシンフェンサーの連覇達成か!?
前走クラス別でトップの複勝率50.0%を記録していたのが前走中央G2組。今年はエイシンフェンサー、カリボール、ダノンマッキンリーの阪神C組3頭が登録しているが、このうちG2組の好走条件である1200mの重賞で3着以内の好走実績を持つのは、昨年のシルクロードS優勝馬・エイシンフェンサー1頭だ。6歳という年齢は少し割引が必要ながら、2019年には6歳牝馬エスティタートが2着に入っており、連覇のチャンスも十分にある。
前走中央G3組で、前走の京阪杯5着以内かつ他の重賞で馬券に絡んだ実績を持つ馬はレイピア(京阪杯4着、葵S3着)1頭のみ。京阪杯組の好走馬6頭すべてが該当する同レース7着以内にまで対象を広げれば、アブキールベイやヤマニンアルリフラも候補になる。いずれも好走確率の高い4~5歳馬だ。
そしてオープン特別組で表5の条件に合致しそうなのはカーバンクルS2着のカルロヴェローチェと、淀短距離S3着のセッションだろうか。どちらもあまり人気はなさそうで、穴馬の好走が目立つオープン特別組なだけにかなり楽しみな存在だ。一方、1番人気で淀短距離Sを勝ったヤブサメは「今回4番人気以下」になるかどうかがカギ。クリアするようならこの馬も有力だ。
【追記】カルロヴェローチェとセッションは出走を回避した。
ライタープロフィール
浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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