PLAYER'S HISTORY
日本代表選手ヒストリー
タフな人格者が、ラグビー日本代表の背番号7をつけそうだ。
ピーター・ラブスカフニ。高低を織り交ぜたタックルで相手ランナーを仕留め、相手ボールの接点に身体をねじ込んで攻めのテンポを鈍らせる。下働きが主業務のオープンサイドフランカーのポジションに入り、身長189センチ、体重105キロの引き締まった身体で動き回る。
グラウンド外では一切の弱音を吐かず、前向きに周囲をリード。仲間から信頼される。国内居住という日本代表資格は2019年に取得したばかりだが、以前から代表強化を支えるサンウルブズ、ウルフパックではプレーし続けていた。代表候補のリストに名を連ねた昨秋の談話に、慎ましい人柄をにじませる。
「スコッド(候補)に選ばれた時点で栄誉なこと。というのは、ここに至るまでのたくさんの競争があったからです。スコッドに選ばれた時点で、スコッドに入らなかった人たちを代表しているという気持ちでいます」
生まれ育った南アフリカのフリーステート大学では会計を学ぶんだ。アマチュアレベルでのプレーが認められてチーターズの練習生になると、そこからは順調にプロ選手としてのキャリアを積む。国内カリーカップ、国際リーグのスーパーラグビーで活躍。スーパーラグビーでは、幼少期から好きだったブルズの一員としても戦う。
2016年来日。元ブルズ指揮官のフラン・ルディケに誘われ、日本のトップリーグのクボタへ加わった。間もなく人柄と実力が尊ばれ、本人は列島の規律ある文化に感銘を受ける。やがて、日本代表入りを目指すようになる。
スーパーラグビーに日本から加わるサンウルブズでは、加入1年目のプレシーズンキャンプで存在価値を知らしめた。サプライズで組まれた陸上自衛隊別府駐屯地の短期合宿では、各自リュックに重さ約20kgの装備品を入れて別府市内全長13kmを歩く「徒歩行進」を実施。ここでラブスカフニは「まずはあの信号まで走っていこう」など、短期目標を示しつつ同じグループの仲間を鼓舞。身体的な負荷がかかったなかでも、的確な言葉選びができる。
「個人で成し遂げられないことも、チームでお互いにサポートし合えば成し遂げられるということです」
ワールドカップを目指す日本代表ではリーダー陣の一員。リーチ ・マイケル主将が欠場する際は、レフリーとの対話力も買われてゲームキャプテンも任されそうだ。ラブスカフニが日本代表入りへの道を歩んだことに、多くの同僚やファンが感謝しているだろう。
(文=向 風見也)
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