PLAYER'S HISTORY
日本代表選手ヒストリー
右プロップは、スクラムの最前列に入って両肩に相手の重さを受ける。頑丈さが求められる。加えて、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ率いるいまの日本代表では……。
「スクラムを組みながら走らなきゃいけないし、仕事をしなきゃいけない。スクラムだけじゃない。タックル、ボールキャリー(突進)もできないと認めないみたいです」
こう語るのは、ヴァル アサエリ愛。日本代表の右プロップとして、ワールドカップ日本大会のメンバーとなった30歳だ。身長187センチ、体重115キロの巨体でラン、タックル、ショートパスと、スクラム以外の「仕事」でも際立つ。もともと、突破役のナンバーエイトをしていた。
今度の日本代表のプロップ勢には、アジア発のエキスパートに加えてトンガ出身の転向組も並ぶ。ヴァルの他には、左プロップの中島 イシレリがいる。もともとヴァルのようにナンバーエイトをしていたが、今年に入って高校時代にかじったプロップへ移っていた。2人は母国にいた頃から仲が良かったようで、ヴァルはこう思いを述べる。
「アンダー15時代は僕がナンバーエイトでイシがプロップ。イシが初めてジャパンに入った時(2017年秋)はそれが逆になっていて、僕がプロップでイシがナンバーエイト。いまは2人ともプロップ。トンガ時代から仲良くいい友達なので、2人でワールドカップに行けることは、僕も嬉しいです」
正智深谷高校、埼玉工業大学を卒業。2014年に日本国籍を取得した。運命を変えるコンバートは、パナソニック入部3年目の2015年。チームを率いるロビー・ディーンズ監督たちから、何度も「プロップの方が、ジャパンに入れるよ」と強く勧められていた。元日本代表プロップの相馬朋和・現ヘッドコーチには「トンガ人のパワーと日本で培った勤勉さ」を期待された。
それまで務めていたナンバーエイトではレギュラー奪取にわずかに届かなかったが、経験値がものをいう新しい働き場ではすぐにメンバー入り。本人は「頑張ったら、いけるかな」とその気になり、2年後、見事に代表戦デビューを果たした。
列強国とのスクラム合戦については、いまでも「大変ですね」と洩らす。しかし現体制下では、長谷川慎スクラムコーチの教える8人一体型のシステムを共有する。今年は6月から7月までの宮崎合宿では一定の型でひたすら組み込み、ヴァルも自信をつけたという。反復練習で手応えを掴んだ。
本番ではアイルランド代表、スコットランド代表とスクラムにプライドを持つ伝統国と激突する。その時まで、丹念に地金を鍛える。
(文=向 風見也)
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