PLAYER'S HISTORY
日本代表選手ヒストリー
ワールドカップイヤーになってから、難しいコンバートを実現させつつある。ワールドカップを見据え、日本代表の中島イシレリは走り屋のナンバーエイトから最前列の左プロップに転向した。
プロップは8対8で組むスクラムで、所定の姿勢を保ちながら相手とミリ単位の駆け引きをおこなう。一般的には経験値が求められるとされるが、当の本人はかねてから日本語で「イケる!」と話す。同じポジション出身の長谷川慎スクラムコーチから丁寧に組み方を指導され、持ち前のパワーで相手とぶつかれる。
トンガ時代から仲の良かったヴァル アサエリ愛曰く、「イシさんはパワーがあるから、スキルを覚えたら(問題なくスクラムを組める)」。9月6日に南アフリカ代表と組み合った時も、決して引けを取らなかった。今回、日本代表で同じ位置を務めるのは自身と稲垣啓太のみ。専門職のポジションゆえ、どのチームも先発と控えに1名ずつ登録し、高い確率で途中交代させる。本番での出場が確実視されているなか、中島本人は「早く、試合がしたい」と緊張気味に言った。
トンガ出身の30歳。2008年に流通経済大学へ入学した際はイシレリ・ヴァカウタが本名で、日本人選手をなぎ倒す驚異の留学生として知られていた。2012年からはNECへ入り、活躍の場を国内トップリーグに移す。長身選手の入るロック、さらにはナンバーエイトとして破壊力を誇った。長らく体重過多や規律の乱れが指摘されてもいたが、神戸製鋼へ移った2015年以降に進化を遂げる。
日本人女性との結婚により日本国籍と中島姓を得ると、フライドチキンを好きなだけ食べていた栄養摂取を見直し。公式記録の「身長186センチ、体重120キロ」を大きく逸脱しないまま、パワフルなプレーを繰り出せるようになった。
さらに2018年には、神戸製鋼の総監督となった元ニュージーランド代表アシスタントコーチのウェイン・スミス氏から「カッとなったら家族の顔を思い出せ」と助言される。いまでは心は熱く、頭はクールな戦士を目指している。
かくしてワールドカップ戦士となって、いまは緊張感を漂わせる。もっとも普段は、金歯、金髪、金の髭が目立つムードメーカー。インスタグラムでファンにフォローされれば必ずフォローバックするオープンマインドの持ち主でもある。難儀な挑戦に明るく挑めるのは、この人間性ゆえかもしれない。
(文=向 風見也)
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