PLAYER'S HISTORY
日本代表選手ヒストリー
23歳の木津悠輔は言う。
「確かに自分のなかでも無名校から上がってきたことにプライドを持っている部分もありましたが、行ったチームではそこに入ってからの(動きで)評価(される)。無名校から入ってそこにいるのがいいのではなく、そこでしっかりとやることが評価につながる」
高校時代に全国大会へ出たことのなかった23歳のラグビー選手。大学からは各カテゴリーの強豪チームでプレーするなか、這い上がってきたキャリアに酔わず、その場、その場で必要とされる存在を目指している。
それはきっと、日本代表でも同じだろう。2019年秋からのワールドカップ日本大会への登録メンバーを目指すなか、こう口にしていた。
「去年のトップリーグに出ていた自分に比べ(他の代表選手は)試合に対する準備のレベルがひとつ上がった。長年ジャパンにいる方たちは映像を細かく見るなどして情報収集をしていた。そういう姿を見て、自分もやらなくてはと思います」
剣道2段の腕前を持つが、高校受験の時、進学する大分の由布高校にいた同じ中学の先輩からラグビー部の存在を教えられ、興味を持った。大学でも競技を続けようと思ったのは、2年時の県大会2回戦を終えてから。全国大会常連の大分舞鶴高校に5-111で敗れ、上級生の引退を間近に触れたのがきっかけだった。「来年のこの時期になると、自分のラグビーも終わってしまうのかなと、寂しくなる部分もあって…」
もともと消防士志望だったが、気づけばチームの指導者に「大学で(ラグビーを)できませんか」と相談していた。かくして加われたのが天理大学。関西大学Aリーグの強豪だ。天理大学に入った木津は、ポジションを突破役のナンバーエイトからスクラム最前列のプロップに転向。低い姿勢でのコンタクトの強さなどを持ち味とし、在学中には若手選抜のジュニア・ジャパンに選ばれた。
2018年にはトヨタ自動車の新人レギュラーとして国内トップリーグで活躍。さらに同シーズンオフにあたる2月2日、来日したフランスプロリーグのクレルモン・オーヴェルニュとトップリーグ選抜が戦うチャリティーマッチで鋭いタックルを連発。身長178センチ、体重113キロと国際舞台にあっては大柄ではないなか、巨漢にも臆せず突き刺さった。視察に訪れた日本代表の藤井雄一郎強化委員長(当時は強化副委員長)らに見いだされ、ワールドカップイヤーの代表候補群に加われた。
メンバーが絞り込まれるなかでも「自分は国際経験も少ない。崖っぷちにいると思い、日々、やっています」と周囲から多くを学び、大舞台への挑戦権を勝ち取った。
「もともと器用な方ではありませんし、天理大学でも小手先のプレーではなく激しいプレーも求められていました。それが(現在の成長に)つながっているのかな、という感じがします」
相手が強豪国だろうが、優勝候補だろうが、木津は真っ向からぶち当たる。
(文=向 風見也)
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