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注目選手紹介
ギレム・ギラド
フランス
注目ポイント!献身ぶりと闘志が光る「レ・ブルー」の闘将
闘志とひらめきで際立ってきたフランス代表を引っ張るのはギレム・ギラド。身長183センチ、体重109キロの33歳で、太い首と肩回り、鋭い眼光と高い鼻が印象的だ。最前列のフッカーとしてスクラムをリードしながら、地上戦ではしつこいジャッカル(接点で相手の球に絡むプレー)、攻撃中には力強い突進と器用なハンドリングスキルを披露する。ぶつかり合いで身体を張るうえ軽やかなプレーもできる。得難きハードワーカーだ。
「レ・ブルー」ことフランス代表へは2008年に初参加。以来、4年に1度のワールドカップには2大会連続で出場中。大会直前期に参戦が決まった2011年の第7回大会では、予選プールで伏兵のトンガ代表に敗れながらも最終的に決勝へ進出。定位置を確保して臨んだ2015年の第8回大会では、8強に進むまで計4試合に出場した。
2016年の欧州6カ国対抗戦では、激しいタックルを放つフランカーのティエリ・デュサトワールから主将の座をバトンタッチされたが、今度のワールドカップ第9回大会では、船頭役として挑むこととなる。「レ・ブルー」の闘将は、フランスとスペインの国境近くのカタローニュ地方、人口3000人にも満たない小さな町で生まれ育った。地元ペルピニャンでは2008年度の国内リーグで優勝し、地元が生んだスターとして遇された。前所属先で、主将も任された強豪トゥーロン(2016年に五郎丸歩が所属して話題)でも、欧州クラブでバトルを繰り広げた。今度のワールドカップ日本大会終了後は、モンペリエへ移籍する。
ペルピニャン大学では物流と輸送管理の学位を取得済みと、文武両道のアスリートでもある。好物は寿司で、中でもマグロ、サーモン、アボガドが入ったレインボーロールには目がないそう。
近年は相次ぐ指揮官交代などにより、低迷を余儀なくされている「レ・ブルー」の今大会の前評判は決して高くはない。予選プールでも強豪イングランド代表、アルゼンチン代表と同組だ。しかし、日本の環境にもすぐになじめそうな背番号2は、その献身ぶりと闘志で前評判を覆してくれるに違いない。
(文=向 風見也)
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