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パブロ・マテラ
アルゼンチン
注目ポイント!アルゼンチンの躍進支える万能フランカー
ラグビーワールドカップ日本大会で、ダークホースの呼び声が高いチームのひとつがアルゼンチン代表。ここで主将を務める戦士が、パブロ・マテラだ。タフに身体を張るフランカーのポジションにあって、図抜けた突破力、オフロードパス(タックルされながら球を繋ぐスキル)の正確性、接点での献身性などで世界最高レベルと謳われる。
4人兄妹の長兄で、亡き父は軍人だった。ラグビーを本格的に始めたのは16歳と決して早くはなく、青春時代はサッカーとスキーにも情熱を注いだ。それでも、頭角を現すのは早かった。2013年に20歳以下アルゼンチン代表から正代表へ昇格。20歳の若さで代表戦デビューを果たして以来、2015年のワールドカップイングランド大会では4強入りと、アルゼンチン代表躍進の象徴として輝いている。
2016年以降は国際リーグのスーパーラグビーにアルゼンチンから唯一参戦のジャガーズでも際立ち、同クラブの主将となった2018年には8強入りしてリーグ全体のベストフィフティーンに選ばれた。
さらにワールドカップイヤーの2019年は、同リーグのプレーオフで準優勝に輝く。ファイナルの舞台ではニュージーランドの強豪クルセイダーズに敗れたものの、MVPに輝いたのはマテーラだった。ちなみに今度の日本大会終了後はフランスのスタッド・フランセに加入予定。ジャガーズのマテーラが見られるのは、いまのところは今年が最後ということになる。
ジャガーズでマテーラを主将に引き上げたマリオ・レデスマヘッドコーチは、2018年夏に代表指揮官となるやナショナルチームの船頭役にもマテーラを指名した。それまで長らく主将を務めてきたフッカーのアグスティン・クレービーの支援も受けながら、マテーラは26歳という若きリーダーとしてチームを引っ張る。
アルゼンチン代表は、ワールドカップ本番直前のラグビーチャンピオンシップではニュージーランド代表、オーストラリア代表、南アフリカ代表といった強豪国に土をつけられた。しかし、常に上位国の猛者たちと肌をすり合わせてきたマテーラを筆頭に、チームは本番大舞台でのリベンジを誓っているに違いない。
(文=向 風見也)
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