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注目選手紹介
ジョージ・ノース
ウェールズ
注目ポイント!知性を兼ね備えた力と技と速さ
今度のワールドカップ日本大会への出場選手にあって、もっともウイングとしての技能に長けた選手の1人がウェールズ代表のジョージ・ノースだ。
身長192センチ、体重109キロとフィジカリティにも恵まれていて、ニュージーランド代表の伝説的ウイングになぞらえて「ウェールズのジョナ・ロムー」とも称される。しかし、大型選手然とした愚鈍さとは無縁。真に尊ばれるべきは、ボールを持った時の速さ、腰の強さ、ステップワーク。さらには、パスをもらう手段とタイミングに知性をにじませる。
自身の手前を駆けこんだおとり役の後方や、グラウンドの内側に背を向けたタックラーの死角などにトップスピードで駆け込んで好パスを受け取る。慌ててカバーにまわる防御は、勢いと技術でかわしきる。ウォーレン・ガットランドヘッドコーチからもその技能を買われている。
イングランド人の父、ウェールズ人の母を持ち、イングランドで生まれた。ウェールズに移り住んだのは2歳からで、2010年には18歳の若さてウェールズ代表に初選出された。デビュー戦となった同年11月の南アフリカ戦では、25−28で敗れたものの同国史上最年少で2トライをマーク。それ以来、激しいポジション争いを強いられながらも4年に1度のワールドカップは2011年、2015年と2大会連続で出場。英国連合軍のブリティッシュ&アイリッシュライオンズの遠征にも2回参加するなど、北半球ラグビー界を代表するフィニッシャーの名をほしいままにしている。
プロ選手としては長らくイングランド・プレミアシップのノーサンプトン・セインツでプレーしたが、2018年からは母国ウェールズのオスプリーズで活躍。27歳にして熟練者の風情をかもす。
3度目となるワールドカップに向けて、今年はチームが一時期世界ランク1位に輝くなど期待された状態で臨む。予選プール同組で上位を争いそうなオーストラリア代表、フィジー代表はともに爆発力があるだけに、4トライ以上奪取で得られるボーナスポイント獲得はマスト。ノースの需要は高まるばかりだ。
(文=向 風見也)
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