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注目選手紹介
ベン・ボラボラ
フィジー
注目ポイント!「フィジアンマジック」の司令塔
欧州や南半球のプロクラブで高く評価されるフィジー代表選手。いずれも高い身体能力やトリッキーなプレーが買われていて、その筆頭格の1人がベン・ボラボラだ。パスやキックでゲームを動かすスタンドオフというポジションを、身長191センチ、体重89キロという恵まれたサイズでこなす。
左右に攻撃を展開するなか、相手と間合いを取った状態でボールをもらう。その瞬間、あらかじめ見定めていたであろう、防御の隙間を柔らかいフットワークでえぐる。そちらへ追っ手が来れば左右のスペースに鋭いパスを放つし、いざ捕まっても勢いよく前進したり、長いリーチでオフロードパス(タックルされながらボールを繋ぐ動き)を放ったりできる。「フィジアンマジック」の異名をとる同国代表のアタックを、技術と力で引っ張る。
さらには、長距離弾道のキックも蹴ることができる。いまフィジー代表を相手にグラウンド中盤あたりで反則をすれば、タッチラインへのペナルティーキックをボラボラに自陣ゴール前まで運ばれてしまうだろう。最近のフィジー代表はラインアウトからのモールを強みとしているだけに、たった一瞬で形勢が変わりうる。フィジー代表にボラボラが1人いるだけで、対戦国は複層的なリスクを想定しなくてはならない。
オーストラリアのシドニーでインド系の父親とフィジー人の母との間に生まれたボラボラは、9歳でフィジーに移住。高校入学前に再びオーストラリアに戻り、2011年には20歳以下オーストラリア代表としても活躍した。2013年には同国ワラターズと契約し、国際リーグのスーパーラグビーでデビュー。2016年にはニュージーランドのクルセイダーズ、さらに2017年には再びオーストラリアのレベルズでスーパーラグビーに挑んだ。以後はフランスプロリーグのトップ14に誘われ、ボルドーを経て現在はラシン92に在籍。プライベートではアメリカの有名女優との交際で話題を集めた。
フィジー代表としては2015年に初陣を飾り、同年のワールドカップイングランド大会へも出場している。今年の日本大会へは、十分な経験値を持って挑む。予選プールでは、守りの堅いウェールズ代表をどう攻略するかが見ものである。
(文=向 風見也)
ベン・ボラボラ プロフィール>>NEWS
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