SCHEDULE
日程・結果
-
2019.10.5(土) 19:30Kick off 豊田スタジアム
プールA
日本
38 - 19 試合終了
サモア
ハイライト動画
※お使いの端末により動画が正常に再生されない場合があります。
戦評
相手に勝っただけではなく、自分たちにも勝った。チームが決めたプランを遂行しきれるかという、自分たちとの戦いにも制したのだ。
ラグビー日本代表は10月5日、愛知・豊田スタジアムでワールドカップ日本大会の予選プールAの3戦目に挑んだ。
初の8強入りを目指すチームは、9月28日に世界ランク2位だったアイルランド代表に19-12と勝利している。そのためこの夜は、周囲からはトライラッシュも期待されただろう。しかし、ふたを開けてみれば、近年やや低迷気味のサモア代表と試合中盤まで接戦を演じる。
大きなキックと大きなパスで左右、縦にボールを動かす。ほぼほぼ計画通りに試合を進めてはいたが、接点でランナーを孤立させたり、タックルされた際に球をこぼしたりと、要所で足踏み。かたや5日前にスコットランド代表に負けたサモア代表は、タフなタックルと防御網を抜け出す際のランニングスピードを披露していた。
日本代表のスタンドオフ・田村優は、前半2、7分とペナルティーゴールで得点を刻むなかで「もっと(相手は)崩れると思ったのですが、サモア代表は素晴らしいチームで、崩れなかった」。最後はサモア代表を「ワールドカップが始まってから一番強いチームでした」とまで称賛する。試合中に円陣を組み、こう繰り返すほかなかった。
「自分たちのプレーを疑わないでやるだけだ」
16-9で迎えたハーフタイムには、日本代表は接点で反則をなくす意識などを再確認。相手に疲れが見えた後半、ようやく調子を上げていく。まずは後半10分、敵陣中盤で防御網がせり上がる。オープンサイドフランカーのピーター・ラブスカフニがタックルを放ち、ナンバーエイトの姫野和樹がすかさずジャッカルを繰り出す。
ジャッカルとは、接点の球に絡むプレー。ここでは、倒れたランナーが球を手放さないノット・リリース・ザ・ボールの反則を誘えた。日本代表はペナルティーゴールをもらい、田村が成功せる。スコアを19-12と広げた。
さらに13分には、敵陣中盤でテンポよく攻めるなか田村が左側でボールをもらう。防御網の乱れを見定め、さらに左前方へ鋭いキックを転がした。
球を拾った相手に圧力をかけたのは、左ウイングのレメキ ロマノ ラヴァ。日本代表は22mエリア左で、空中戦のラインアウトからプレーを再開させる。列の後方でボールを確保すると、モールという塊を作って姫野のトライを生む。田村は直後のゴールも決め、26-12と点差を広げた。
大会の予選プールでは勝ち点の上位2チームが決勝トーナメントに進める。そのためこの日の日本代表は、4トライ以上獲得によるボーナスポイントの確保も期待されていた。
スクラムハーフの田中史朗は「勝つことが最優先」としたが、田村は「(試合までの)1週間、そういう(ボーナスポイントの)話は出ていませんけど、僕は4トライを取らなきゃいけない、勝つだけじゃ意味がないと思っていました」。その機会が訪れたのは、後半ロスタイム。敵陣ゴール前でスクラムのプッシュを繰り返し、最後はウイングからフルバックに映っていた松島幸太朗がこの日チーム4本目のトライを奪う。姫野は「最後も皆、諦めずにスクラムを押してくれました」と安堵した。
日本代表は10月13日、神奈川・横浜国際総合競技場でスコットランド代表とプール最終戦を行う。他チームの勝ち点の状況を踏まえれば、やはりこの夜の勝敗がすべてを左右しそうだ。殊勲の田中は「流れを変えないこと。しっかり相手の分析をして、自分たちのラグビーをする」。高まる期待感を背に、淡々と職務を遂行したい。
(文=向 風見也)
NEWS
ニュース
-
【ラグビー】女子7人制日本代表ヘッドコーチに兼松由香さん 名古屋レディース出身 2002年の15人制W杯に19歳で出場、7人制でもリオ五輪出場
中日スポーツ 8月13日 13時14分
-
ベテラン記者コラム ラグビーW杯3連覇を目指す南アフリカ 懸念される〝高齢化〟をどう抑えていくか
サンケイスポーツ 8月12日 17時00分
-
ラグビー女子日本代表、歴史的勝利まであと一歩…強豪国の一角・アメリカと引き分け【太陽生命CS第1戦】
中日スポーツ 8月11日 22時21分
-
タックルさえたサクラフィフティーン 米国に惜しい引き分けで初勝利はお預け
サンケイスポーツ 8月11日 20時10分
-
世界1位の南アフリカが敵地で快勝発進 オーストラリアを33−7で破る 南半球4カ国対抗
サンケイスポーツ 8月10日 15時52分
STANDINGS
順位表