南端まいな インタビュー前編
19歳女性シンガーがラグビーを好きになった理由「力強いプレーや迫力のある音が大好き」
2019.8.26(月)
芸能活動をする女性がラグビーファンだと言っているのではなく、ラグビーファンの女性が芸能の世界に足を踏み入れた。そういった説明がしっくりくるタレントの南端まいなさんは、話題のドラマ『ノーサイド・ゲーム』に出演する。家族ぐるみでラグビー愛好家である彼女は、物心がついたときから早稲田大学のジャージを着て旗を持って応援していたという。そのジャージにはあこがれの青木佑輔氏(現サントリーサンゴリアス・スクラムコーチ)ら名選手たちのサインがぎっしりで、プライベートで夏合宿の練習を見に行くほどのめり込んでいる。
ワールドカップ日本大会を間近に控え、あふれるラグビー愛を語ってもらった――
(インタビュー・構成=向風見也、撮影=高橋学)
はじめて好きになったのはラグビー選手 力強く戦う姿と優しい姿のギャップにメロメロ
――――南端さんは、早稲田大学出身のお父さんの影響でラグビーファンになったと聞きました。
「父は学生の頃からラグビーが好きだったようです。早明戦という早稲田大学と明治大学の試合があった日は、早稲田大学が勝ったら外食で、負けたら家で納豆ご飯。『どうして試合の結果が晩ご飯に影響するの』と思っていました。なので、弟たちとみんなで必死になって早稲田大学を応援しました」
「最初はルールも難しいし、どう見たら良いのかわからなくて、小さい頃はあんまり好きではありませんでした。でも、弟がクラブチームでラグビーを始めてから、私も練習についていって芝生の上でボール遊びをしたり、弟の練習を見ていたり、早稲田大学とかいろいろな試合を見に行ったりしているうちに、『カッコいいな』と思うようになりました。体が大きくて防具を着けていない選手たちが、身ひとつでぶつかって戦っている姿にひかれました。そのカッコいい姿を見せてくれた後に、選手たちはスタンドまで来て握手やサインをしてくれるのですが、そのときにすごく優しいんですよ。そのギャップにやられたのが、青木選手でした」
――元日本代表選手で、現在サントリーでコーチをされている青木佑輔さんですか? 「そうです。試合中は頼りになる選手で、がっしりしていて力強い戦い方をする選手なのですが、試合が終わればファンの方々に優しく話しかけられていて、そこがすごく大好きです。今でも会場で青木さんを見かけると、必ず『応援に来ました』って声をかけます。はじめてバレンタインデーでチョコを渡したのも青木さんで、小学校の低学年くらいだったと思います」
迫力のある音が大好きなラグビー女子が涙した試合とは?
――では、現在のおすすめ現役選手は誰でしょうか?
「早稲田大学の齋藤直人選手に注目しています。良いんですよね、齋藤選手って!」
――攻撃の起点を務めるスクラムハーフで、将来が期待される若手選手ですね。
「接点(人と人とがぶつかり合っている局面)に駆け寄る速さが他の選手とは違うし、チームメートを前に走らせるようなパスを出すんです。そういったスピードが良いなって思います。それに、とにかく負けず嫌いですよね。どんなに点差が離れていても、絶対に勝つんだという心でチームを引っ張っているところが良いなって思っています。すごく点差が開いた試合で齋藤選手がトライを決めたときがあったのですが、通常ならゴールキックを蹴るためにキックティー(ボールを置く台)が運ばれてくるのを待つのですが、その時間も惜しい感じでそのままボールを蹴って、仲間に『戻れ!』って、声をかけていました。その姿を見て、涙が出てしまいました。そういう選手がいるチームを応援するのは楽しいなって、改めて思いました」
――ところで、どんなプレーが好きですか?
「一番好きなのはタックルです。そういった力強いプレーがすごく大好きなので、面白いと感じています。それと、試合を観に行くときはなるべく芝生に近い席に見るようにしています。そうすると、タックルの『ガツン』という音が聞こえてきて、選手同士が本気でぶつかり合っているのがわかります。それだけではなく、選手同士がかけあう声だったり、レフェリーへ何かを言っている声だったり、どんどんと大きくなるお客さんの歓声だったり、いろいろな音が聞けます。そういった音がすごく好きですね」
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